李明博(イ・ミョンバク)大統領が近いうちに、対国民談話を行い、「米国産牛肉騒動」について謝罪し、韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案の国会通過を促す計画だという。遅ればせながら適切な処置といえる。韓米間の追加協議で米国産牛肉の安全性に対する疑念がかなり払しょくされただけに、今は国家レベルの課題であるFTAの批准に向け、全力を傾けなければならない。臨時国会を再召集すれば29日にも処理できるので、統合民主党をはじめ、野党の協力を求めたい。
牛肉交渉の過程で政府の配慮が不足していたのは事実だ。狂牛病の危険性をあおるような大げさな報道や一部勢力の扇動で混乱が拡大したとしても、事前にこのような事態を予想し、備えるべきだった。
しかし、だからといっていつまでもこの問題でつまずいているわけにはいかない。このままだと、韓米FTAは頓挫してしまう。経済・政治・軍事のすべての面で韓米同盟のさらなる強化につながる貴重なチャンスを逃してしまったら「後一歩」の先進国の仲間入りはおろか、国の将来すら保障できないだろう。
孫鶴圭(ソン・ハクギュ)民主党代表はもう一度考え直してほしい。韓米FTAの重要性を誰よりも理解し、最近まで支持を表明していたのに、なぜ今になって考えを翻そうとするのか。孫代表は昨日も経済団体長からの協力要請に対し、「(牛肉輸入の)再交渉が先」を言い、受け入れなかった。同じ民主党の鄭義溶(チョン・イヨン)議員とは余りにも対照的だ。元外交部通商局長でこの分野の専門家である鄭議員は「(追加交渉で)これだけの成果を導いただけに、批准の手続きを踏むべきだ」と話した。孫代表はどうしてこのような勇気と意志が示せないのか。
孫代表とバシュボウ駐韓米大使との電話をめぐるいざこざも心休まる光景ではない。バシュボウ大使が昨日、孫代表に電話をかけ、前日の大統領府での会合で孫代表が米国産牛肉の安全性問題を取り上げたことに遺憾を表したことに、民主党は「儀典上の欠礼」と声を荒げた。これにバシュボウ大使は「私的な対話を公開した」と不快感を示した。是非を問う前に、本質は棚にあげてこのようなささいな「揚げ足取り」で時間を無駄にいているような気がしてもどかしい。
李大統領がより積極的に取り組むしかない。林采正(イム・チェジョン)国会議長を訪ねてでも協力を求めるべきだ。林議長は、ハンナラ党が要請したFTA批准案の直権上程案を拒否したが、それでも訪ねるべきだ。李会昌(イ・フェチャン)自由先進党総裁にも会わない理由がない。今はまさに国益のため大統領が忙しく動くべき時である。






