北朝鮮の警備艇2隻が6日、西海(ソヘ=黄海)北方限界線(NLL)を侵犯し、韓国海軍の艦艇が対応していた事実が確認された。
北朝鮮警備艇のNLL侵犯は、李明博(イ・ミョンバク)政権発足後、初めてであり、3年前の05年5月以来のことだ。
21日、複数の政府情報筋によると、6日午前11時4分頃、北朝鮮の警備艇2隻が、西海大青島(テジョンド)の東南18.5マイル(約33キロ)付近からNLL南方2マイル(約3.6キロ)地点まで侵犯した。
北朝鮮の警備艇がNLLを越えると、軍当局は、海軍の哨戒艦と高速艇、ヘリコプターを現場に出動させ、万一の事態に備え、北朝鮮側の艦艇にただちに北上するよう要求する警告通信を実施したという。
韓国側の警告通信を受けた北朝鮮の警備艇は、NLLを侵犯してから16分後の午前11時20分頃、NLL以北に戻ったという。
NLLを侵犯した警備艇は、99年の延坪(ヨンピョン)海戦と02年の2回目の延坪海戦を起こした西海艦隊司令部隷下8戦隊所属だという。
軍消息筋は、「いくつかの情況を考慮すると、北朝鮮の警備艇がNLL付近で操業中だった数百隻の中国漁船を取り締まる過程で、単なる越線をしたものとみられる。当時、西海地域の北朝鮮軍に特異動向がなかった点から、故意の侵犯ではなさそうだ」と話した。
しかし、政府情報筋によると、軍当局は、北朝鮮の警備艇が意図的にNLLを侵犯した情況を裏づける関連情報を入手したという。
当時、北朝鮮軍の上部で、警備艇に対して、「韓国側の艦艇がNLL侵犯について警告しても無視せよ」という指針を下したという。
別の政府関係者は、「3月末の西海上の短距離ミサイル発射に続き、新しく発足した李明博政権を威嚇するための北朝鮮の武力デモのようだ」と話した。
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