▲韓米首脳会談の合意とは無関係?〓政府関係者は30日、「(米国が)在韓米軍の攻撃ヘリ『アパッチ』1個大隊をアフガニスタンでの対テロ作戦に派遣する案を推進中であることは合っている」としながらも、「アパッチのアフガンへの投入は、韓米首脳会談とは別個に推進された」と明らかにした。
別の当局者は、「韓米首脳会談前に、アパッチ1機大隊を他地域に派遣する案が検討された。29日に、国防部と外交通商部の実務者らが同問題を協議したようだ」と話した。
また、「米国は基本的に、在韓米軍を戦術的に運用することを考えている。アパッチ1機大隊が抜けても、韓米首脳合意によって在韓米軍は2万8500人ラインで維持されるので、戦力にダメージはない」と語った。
このような説明にもかかわらず、アパッチのアフガン派遣が、韓米首脳間の在韓米軍削減中止合意を覆すのではないかという疑惑は払拭されていない。
李明博(イ・ミョンバク)大統領は21日、東京で開かれた記者懇談会で、「年内に削減予定だった在韓米軍3500人が、アパッチ関連の空軍力という話を聞いて悩んだ。米国防長官に会った時、私から話を切り出した」と明らかにしている。韓米首脳間で削減中止に合意した在韓米軍の戦力にアパッチも含まれていたことを示唆するものだ。
政府筋は、「政府の一部でも、年末まで在韓米軍削減を凍結するという両国首脳間の合意が、事実上、白紙にされるのではないかという指摘がある」と話した。
国防部は同日、「韓米首脳会談の合意に変わりはなく、アパッチを韓半島の外に派遣する計画を米国側から通達されていない」と否定した。在韓米軍関係者は、「米国防省が1日にこれに対する立場を発表する予定だ」と述べた。
▲在韓米軍「戦略的柔軟性」の信号弾か〓軍の内外では、アパッチのアフガン派遣推進が、在韓米軍の戦略的柔軟性を知らせる信号弾ではないかという観測が流れている。
04年、米2師団隷下1個旅団の戦力をイラクに派遣した後、このように大規模な在韓米軍戦力が、韓半島の外に移動する案を推進した前例がないためだ。
韓米両国は06年1月、当時潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官とライス米国務長官が、在韓米軍の戦略的柔軟性に合意したことがある。また、韓米首脳が、同盟強化を明確にしており、米国は今後、韓国政府に対する事前通達および協議を前提に、在韓米軍の戦力を世界各地に派遣する可能性がある。
アパッチのアフガン派遣が実現した場合、戦力の空白に対する憂慮も少なくない。アパッチは、有事の際、北朝鮮の機甲部隊の南下と特殊部隊の海上侵入を阻止する核心戦力だからだ。04年の在韓米軍削減交渉でも、米国がアパッチの削減を提案すると、韓国軍首脳部は対策に苦心した。
軍消息筋は、「アパッチのアフガン派遣が現実となった場合、事実上の『撤収』と見て、戦力の空白を埋めるために大型攻撃ヘリ(AHX)の導入事業を繰り上げるなど、対策が必要になるだろう」と話した。
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