「血を分けているわけではありませんが、一つの考え、一つの心でともに笑って励まし合った兄弟でした」。テレビコマーシャルは、ハンナラ党が天幕を党本部に使っていた時代の画面とともに、このようなナレーションを流している。そして、その後すぐ、朴槿恵(パク・グンヘ)前代表が党公認候補の選定結果を非難する記者会見の場面が続く。「結局、私は騙されました」。ふとテレビに視線を送った視聴者なら、「何だ、そりゃ?」と頭を傾げたはずだ。朴槿恵マーケティングを狙った親朴連帯の総選挙に向けた広告だ。
◆親朴連帯の広告は、バラエティ番組や映画の宣伝などに時々用いられる「ノイズ(noise、騷音)マーケティング」を連想させる。商品をいろいろなトラブルに巻き込まれるように助長することで、消費者の耳目を集中させる販売技法だ。昨年の大統領選の時、一部のネチズンの間で、「許本座(ホボンザ)」というニックネームを付けられた許京寧(ホ・ギョンヨン)候補の朴槿恵マーケティングも典型的なノイズマーケティングだった。親朴連帯のある関係者は、「ハンナラ党で問題視すると、ノイズマーケティングの側面から我々にはとってはもっと良いこと」と率直に打ち明けた。嶺南(ヨンナム、慶尚道)地域の親朴連帯候補の間では、「朴槿恵の写真を前に立たせておいて、無条件泣き崩れなければならない」という話まで出ている。
◆「朴槿恵マーケティング」を指して、「政治をこのようにコメディーにするのか」という非難も少なくないが、朴前代表のほうは、別になんだかんだとは言っていない。同氏は地域区(大邱達城)で演説よりは住民らと会って挨拶をし、握手するのにほとんどの時間を費やしている。朴槿恵というブランドが親朴連帯の選挙運動、ひっくり返して言うと、ハンナラ党の候補を落とす運動に活用されているという事実を、朴前代表が知らないはずがない。
◆親朴連帯の支持率は朴前代表の「無言の応援」が続く間、0.2%から7.1%へ急上昇し、ハンナラ党、統合民主党に続いて3位を記録したというのが、親朴連帯側の主張だ。徐鋻源(ソ・チョンウォン)共同代表は、「支持率が12%ぐらいまでアップし、比例代表も7〜8席ぐらい確保できるだろう」と自信を示した。しかし、ノイズマーケティングには限界があると、広告専門家らは口を揃える。一時的に消費者の関心や好奇心を刺激することはできるが、持続的に繰り返される場合は信頼を失い、消費者の不信を招くということだ。「朴槿恵ノイズマーケティング」がどうなるのだろうか気になる。
金昌爀(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com






