政府各省庁の高官たちの足が、李明博(イ・ミョンバク)大統領当選者の方へ向かいつつある。李当選者側に「側近に会わせてほしい」という電話が殺到するなど、人脈を総動員して李当選者側の関係者と顔を合わせるための動きが急増している。大統領との「政治的距離」がどれほど近いかによって、新政権での自分の「運命」が変わりかねないからだ。
▲前職官僚出身、殺到する電話に困惑〓ハンナラ党の予備選挙が終わった後、李当選者のキャンプに合流した前職外交安保省庁出身のA氏は、このほど電話に出るのが怖いと言う。前に務めていた省庁の先輩・後輩や仲間たちが随時電話をかけてきて、「食事でも一緒にしよう」と誘うからだ。断ろうとすると、「もう威張るのか」という非難が気になり、会おうとしても聞いてあげられない請託にぎくしゃくした関係になるからだ。
李当選者側と直接的な関係作りが難しい一部高官は、普段接触を控えてきた言論社の記者たちに「一度会って話でもしよう」と言い、「言論を通じた李当選者側の内部動向の把握」に乗り出したりしている。
▲人脈を探せ〓財政経済部、企画予算処、産業資源部など経済省庁の局長級以上の幹部たちは学縁や知縁のある李当選者の側近に接近するため、心があわただしいという。ある経済省庁では、特定大学出身が私的な集まりを持って、李当選者側に同じ大学出身の側近ブレーンは誰なのか、側近らの性向はどうなのか、誰が中心人物なのかなどに対する情報を交換した模様だ。
金融監督委員会のある高官は最近、李当選者と大学同門のある都市銀行の高位幹部と夫婦同席で夕食を一緒にしたという。また、金融監督院の高位関係者は、普段あまり出ていなかった教会の集まりに顔を出し、李当選者と同じ大学出身者たちの交流に積極的に乗り出しているという。これに対して、内部からは「現政権で中庸されただけに次期政権で立地が弱くなるという点のため、あらかじめ学閥の縁に頼ろうとしているのではないか」という分析も出ている。
▲業務引継ぎ委員会と大統領府入りをめぐって、しのぎを削る〓経済省庁の局長クラスと課長クラスの官僚らは、李当選者の公約集を求めて精読したり、マスコミに報道された李当選者の発言と性向を把握しながら、政策代案を研究したりもしている。
教育人的資源部では、大統領職引継ぎ委員会への派遣人選をめぐって、幹部同士で競争が激しいという。歴代の幹部らが引継ぎ委に派遣されてから戻ってくると、皆1級に昇進したからだ。教育部の内部では参加型政府の教育政策が李当選者の基調と大きく違っている点を勘案し、本部よりは外部へ出ていた人物が引継ぎ委に派遣される可能性が高いという自体的な下馬評も出回っている。
ソウル市の幹部らは、やや浮わついているという。李当選者がソウル市長に在職していた当時、李当選者の側近と結んだ縁を通じて、大統領府にポストを移す人がいるのではという展望のためだ。特に、清渓川(チョンゲチョン)復元工事、中央バス専用車道制の実施などの大規模な事業の施行のために苦労した幾人の関係者は、さらに期待が高いという。
▲不安に震えている公務員たち〓長官、次官はもちろん1級の高官らは政権が変わる場合、自分たちの運命がどうなるか分からないという判断のため、一番不安がるという。特に、建設交通部(建交部)は李当選者との悪縁で居ても立ってもいられない様子だ。李当選者が推進しようとしている京釜(キョンブ)運河、龍山(ヨンサン)民族公園の造成などをめぐって、ことあるごとに対立してきたからだ。さらに、李当選者が建交部を環境部などと統廃合するという考えを明らかにしていることから、建交部の幹部らは選挙前から身の置き方について悩んでいた。
建交部のある関係者は、「一部の幹部らはもう京釜運河などに対して、事業が可能な方向へ検討し直すようにと指示を出している」と述べた。また、別の関係者は、「公務員の特性から政権が変わると、それに合わせて行政を下支えするのが筋だ」として、「毎度やってきたことなので特別なのはない」とも述べた。






