大統合民主新党、民主労働党、創造韓国党3党が、三星(サムソン)グループの「贈賄」および裏金疑惑に対する特別検事法案を国会に提出した。検察が捜査を始める前に特検法案を発議したのは、大統領選挙をいわゆる「不正勢力」対「反不正勢力」構図にしようとする政略から出たものとみえる。これ自体が一種の象徴操作だ。
3党の特検法案は、捜査対象を「三星グループが97年以来10年間で造成した不法裏金と社会各界のロビー疑惑」など包括的かつ広範囲に定めている。
さらに、特検期間を従来の特検の2、3倍以上の200日としている。世界市場で目まぐるしく競争するグローバル企業が、このような全面的・長期的捜査に足首をつかまれて、生き残ることができるだろうか。代表企業がふらついては、国民経済が順行するわけがない。
三星電子の尹鍾龍(ユン・ジョンヨン)副会長は、「石油価格の高騰にドル安、中国の急速な成長で企業経営に困難が群がっている状況で、今回のようなことが起きて憂慮される」と困難を訴えた。特検が企業帳簿を押収し、職員を召喚して長期間の調査をすれば、企業経営の危機と国民経済の萎縮は避けられないだろう。
三星エバーランド転換社債不法発行疑惑は現在、最高裁判所の審理が進行中だ。裁判が進行中の事件に対する特検捜査は、憲法が規定した司法権に対する重大な侵害である。大統領選挙の戦略次元の特検の発動は、司法体系の混乱という深刻な後遺症を予告する。
大統領府は当初、特検発動に同調していたが、15日に否定的な見解を示した。ハンナラ党が特検対象に盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の「当選祝賀金」を含めたためだという観測が流れている。盧大統領は、「当選祝賀金」含むかどうかに関係なく、政略的特検推進に明確な態度を示す必要がある。政界の政略的特検を国民が見物して楽しむほど、韓国経済と民生には余裕はない。
検察は、最高検察庁に特別捜査監察本部を設置し、独立的に捜査すると明らかにした。与野党の特検法発議に対する対応と見えるが、特別捜査監察本部も検察総長の指揮を受ける組職だ。真偽はどうであれ、収賄疑惑の当事者に名前があがっている検察総長が下部組職から調査を受ける事態が生じる可能性もある。特検を導入しない代わりに収賄如何が確認されるまで、林采珍(イム・チェジン)検察総長の任命を留保し、ひとまず代行体制で進める案も考慮に値する。






