金大中(キム・デジュン)前大統領は、政治指導者の徳目を語る時、「書生の問題意識と商人の現実感覚」を強調してきた。政治指導者は本を読む書生のように几帳面な名分と、市場の商人のような現実感覚を兼ね備えるべきということだ。政治で理想と現実の調和を重視したかなり印象的な喩えだ。しかし、金前大統領が「書生の問題意識」に傍点をつけて、そのような言葉を口にしたことはあまりない。ほとんどの場合、「商人の現実感覚」に重きが置かれた。
◆今の金前大統領の姿もそうである。一昨日、オマイニュースとのインタビューで、「旧与党陣営はほかのことは考えないで、大統領選挙に全てをかけるべきだ。政党間統合が実現すると良いのだが、文国現(ムン・グクヒョン)氏まで含めてみんなが連合しなければならない」と注文をつけた。候補一本化の方法は、国民が誰を好むか世論調査を実施すれば良いと述べた。大統合民主新党と民主党間の「(持分)50対50」の統合合意に対して、新党側から「損する取引」という不満が噴出したことを受け、「今は持分を云々する場合じゃない」と金大中氏自ら交通整理に乗り出したわけだ。
◆もっと正確な言い方をすれば、「店の主人」の命令に近い。従業員ら(新党と民主党)が大きな商売(大統領選挙)は後回しにしたまま、小さな商売(来年の総選挙の持分)にばかり気をとられている姿を見せると、怒った店の主人が怒鳴りつける格好だ。面白いのは、「50対50」の合意の裏面には金大中氏の「永遠な秘書室長」と呼ばれる権魯甲(クォン・ノガプ)氏の役割が少なくなったという点だ。権氏は新党の旧金大中系の関係者らに、「50年の正統野党の民主党の名前の値打ちを考えてあげねば」と説得したという噂だ。直系の人物たちまでこのように持分にばかり関心が向いているから、金大中氏としてももどかしさを感じていただろう。
◆金大中氏はこのインタビューで、「李会昌(イ・フェチャン)氏が出たものの、相変わらず野党が有利だ。しかし、かつて私を当選させた人、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領を当選させた人々を結集することができたら、やってみれる」と述べた。結局、「全羅(チョルラ)道票の商い」をするということだ。書生の問題意識は姿を消して、商人の現実感覚のみが目立つ。むしろ湖南票ではだめだという盧武鉉大統領の方が書生らしい。
金昌爀(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com






