中国が月探査といった「千年の夢」の実現に向けて一歩ずつ近づいている。中国は24日、月探査衛星を成功的に打ち上げたのに続いて、2012年をメドに無人宇宙船の月の着陸を実現し、2017年までは有人宇宙船を月に送って、本格的な月の探査に乗り出す計画だ。
▲初の月探査船の打ち上げに成功〓中国四川省の西昌衛星打ち上げセンターは24日午後6時5分、中国初の月探査衛星の「嫦娥(月に住む仙女)1号」を「長征3号甲」ロケットに搭載して打ち上げに成功した。
胡錦涛・国家主席ら新しい指導部は同日、北京から打ち上げセンターに移動して、打ち上げの場面の直接参観して、関係者らの労をねぎらった。
同日打ち上げられた「嫦娥1号」は、加速を経て31日ごろ、地球と月の転移軌道に入った後、来月5日ごろ、地球から約38万キロ離れた月の軌道に進入する。嫦娥1号は、月の上空200キロのところで127分に1回ずつ月の周りを回転しながら、1年間、月の探査活動に取り組む。
▲何を探査するのか〓嫦娥1号の打ち上げの目的は大きく4つだ。第一、月の表面の3次元立体映像を得ること。これを通じて、月表面の地殻構造と地質を探査する。また、月を回りながら探査する1段階の探査に続いて2段階の無人探査船の着陸地点を決定するため、柔らかい月の表面を探す作業も同時に進める。
第二に、ガンマX線を利用して月で利用できる元素と物質を探し出し、これの分布の特徴を突き止めることだ。これから月の資源を利用する未来に備えるためだ。月の紀元と変遷に関する探査も並行して行われる。
さらに、月の土壌の厚さと分布、月の温度、太陽風プラスマ、太陽風と月との関係、地球と月の間の宇宙環境も共に調査する。
▲西昌衛星打ち上げセンターは観光客でごった返し〓中国初の月探査衛星の打ち上げを見るための「嫦娥1号展望台」の1500席の観覧チケットは先週、早くも売り切れた。発射台がよく見える牛頭山の中腹に設けられた展望台は、発射台から2.5キロ離れている。
打ち上げセンターから65キロ離れている人口60万名の小都市・西昌のホテルも25日までは客室がすべて満室の状態だ。
▲中国・日本・インド、月の征服競争〓日本はこれに先立って先月14日、鹿児島県種子島宇宙センターで月探査船の「かぐや」の打ち上げに成功している。日本は続いて2016年までに無人探査船を、2025年までに有人探査船を月に着陸させるという計画だ。
インドも来年4月、初の探査船「チャンドラヤーン1号」の打ち上げに続いて、2020年までに有人宇宙船を月に着陸させるという野心的な計画を立てている。
「嫦娥」は不死の薬を飲んで神仙になって月に帰ったという嫦娥仙女にちなんだ名前だ。2004年から本格的に始まった月探査計画の「嫦娥工程」は2017年まで13年間旋回探査→無人着陸→有人着陸の3段階で進められる。1段階だけに1億8617万ドルが投入された。
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