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イスラム地域の金融、世界金融市場の新テーマーに浮上

イスラム地域の金融、世界金融市場の新テーマーに浮上

Posted October. 23, 2007 07:29,   

先月インドネシア・ジャカルタでは中東、東南アジアなどイスラム諸国の金融関係者らが参加した中で、「イスラミック・バンキング(Islamic Banking)」をテーマにした国際会議が開かれた。イスラミック・バンキングとは、すべての形の金融取引において、イスラムの律法を遵守する金融市場を包括的に指す言葉。

この会議に参加したウリィ資産運用のペク・キョンホ社長は、「イスラム地域で韓国経済に対するイメージはとても良い」とし、「韓国の企業に投資するファンドをイスラムの金融市場に導入すれば、よい売れ行きを示すだろうという意見が出た」と話した。

原油価格の上昇でオイルマネーが威力を発揮している中で、イスラムの金融市場が国際金融界で新しい「ブルーオーシャン」として注目されている。厳格なイスラム律法のため、金融産業の発展は一歩遅れているものの、オイルマネーの投資窓口という点で潜在力を認められている。

●律法のため、金融産業発達できず

融資金に対する利子を受け取ることを禁じているイスラム律法は、イスラム地域の金融産業の妨げになってきた。

イスラム地域の国や会社が発行する債券は、利子ではなく配当が与えられる構図のスクーク(Sukuk)と呼ばれる。イスラム律法は、タバコ、酒類、武器や豚肉関連業者には投資を禁じている。

しかし、イスラム諸国もここへ来ては金融産業の重要性を認識して、国富ファンドなどを通じた対外投資に本腰を入れ始めている。

産油国の湾岸協力会議(GCC)の6ヵ国に2002年から2006年までに流入したオイルマネーは、計1兆5000億ドルに達する。同期間、中東諸国が海外に投資した金額は5420億ドルであり、この中で3兆ウォン(約32億ドル)ぐらいは韓国の証券市場に流れ込んだ。

世界人口の28%を占める18億名のムスリムが利用するイスラミック・バンキングは毎年15〜20%ずつ成長している。昨年末基準で、イスラムの金融資産の規模は7500億ドルに上る。

●国内の金融会社、イスラム進出を開始

イスラム諸国の海外投資が活発になるにつれて、イスラム資本を活用するための国際競争もさらに激しくなった。日本のある金融会社は律法学者を雇用して、マレーシアでスクークを発行し、シティーグループやHSBCなどグローバルな金融会社もイスラム金融を専担するチームを設置した。

イスラム金融界との交流があまりなかった国内の証券各社も、全世界のスクークの56%が発行され「イスラム金融のハブ」と呼ばれるマレーシアへの進出を急いでいる。グッドモーニング親韓(シンハン)証券は先月、マレーシア4位の証券会社KIBB証券と戦略的な提携を結んで、イスラム市場への参入に向けた足がかりを整えた。

大宇(テウ)証券をはじめ、他の証券会社もイスラム金融市場への分析に取り組んでいる一方で、地元の金融会社との協力を推進している。

グッドモーニング新韓証券の金ヒョク未来戦略部長は、「スクークの販売、プロジェクト・ファイナンシング、非上場企業の公開など、イスラム金融市場で展開できる事業はいくらでもある」と述べた。



sublime@donga.com