Go to contents

「20年間、欧州の扉をノックし続けた」 徐正源氏が指導者目指し再び欧州へ

「20年間、欧州の扉をノックし続けた」 徐正源氏が指導者目指し再び欧州へ

Posted July. 28, 2007 03:33,   


「これまでは欧州サッカーの扉だけを叩いたわけですね。これからは欧州サッカーがどのようなものなのか、扉を開けて入り込んで詳しく見たり感じたりするつもりです」

「すばしこい坊主」という異名を持つ徐正源(ソ・ジョンウォン、37)がオーストリアのSVリートでプレーし、最近引退を宣言するや、元所属チームの水原三星(スウォン・サムスン)の関係者と、水原時代の恩師で、大田(テジョン)シチズンの司令塔となった金ホ監督が「ラブコール」を送った。徹底した体力管理やずば抜けた実力を備えている彼に、指導者としての修行をさせるため、コーチとしてきてほしいと声をかけた。

しかし徐氏は、「気持ちはありがたいが、欧州のほうでもっと勉強しなければならない」と遠回しに断った。

サッカーをはじめてから初めて、緊張から抜け出して休みを楽しんでいる徐氏に、ソウルのある喫茶店で会った。いつもどおりの髪型にカジュアルな格好で現れた彼は、まだ選手の雰囲気を完全に脱ぎ捨てていなかった。指導者としての道に足を踏み入れたのだから、コーヒーぐらい飲んでもいいはずなのに、「緑茶ラッテ」を注文した。

20年以上のサッカー選手生活で体に染み付いて習慣となっている。少しでも体に害になりそうなものは口にしたことがないという。

「小さいときから、攻撃手の命は短いという話を多く聞かされてきました。それで、『そんなことはない』と意地を張り、サッカーと日常生活を徹底的に関連づけてきました」

酒はもとより、飲み物や食べ物も体によくないものは口にしなかった。父親として子どもたちと一緒にいるときも、体が疲れない程度に遊びの相手をした。それで、「いつも子どもたちには悪いと思った」と話した。

「基本をしっかり守るだけでも、選手としての命は長くなります。選手の基本は体調に悪影響を与える行為は絶対してはいけないということです。ですが、その基本を守り抜くことは容易なことではありません。徹底的に行ったわけではないのですが、私は基本を守りぬくためにがんばりました」

徐氏は、8月中旬に再びオーストリアに戻って、欧州を回りながらサッカーの勉強にとりかかる予定だ。家族たちが住んでいるオーストリアを拠点に、ドイツやフランス、オランダ、イングランドを行き来しながら、欧州のサッカーをくまなく勉強するつもりだ。欧州サッカー連盟(UEFA)が与えるサッカー指導者資格証のうちC級は獲得し、B、A、P級まで取ると意気込んでいる。短くて2年半、長ければ5年かかるかもしれない。

「欧州ではスポーツ心理学やスポーツ医学について勉強しなければ資格証はとりにくいんです。さまざまなスポーツ科学の中でも最近はスポーツ心理学の占める割合が大きいです」

チームごとにスポーツ心理の専門家をおいて、選手たちと監督との架け橋の役割をするのに気を配っているという。欧州では、選手の能力や監督の戦術・戦略も重要だが、相互の「コミュニケーション」がうまくいかなければ、チームワークが壊れるという信念が強い。

「とりわけ韓国のようなところでは、スポーツ心理学がさらに重要です。かつてよりははるかによくなったものの、いまだに韓国では監督たちが強圧的で一方的です。選手と監督との間にある壁を取り崩せば、選手たちの潜在力をさらに引き出すことができるはずだと思います」

徐氏は自分の経験だけを強調する監督ではなく、きちんとした指導者を夢見る。ヒディンク・ロシア監督やマンチェスター・ユナイテッドのファーガソン監督には比べられないが、「少なくともサッカーというものはこんなものだ」ということがわかって、「わからせるサッカー」を駆使する監督になりたいという。

徐氏は、「今はサッカーにたとえれば、前半が終わったところです。後半にも前半と同様に、ベストを尽くします」と覚悟を新たにした。



yjongk@donga.com