韓国文化芸術委員会(芸術委)の金炳翼(キム・ビョンイク)初代委員長が9日に辞任した。芸術委は「現場の声を反映する」とし、2005年8月に公務員の運営していた韓国文化芸術振興院を芸術家の運営する民間機構に様変りさせたものだ。現政権の発足初期、左派人物が文化界の要職に就き、芸術委も委員会(11人)と9つの小委員会の委員100人余りの大部分が似通った傾向の人物だった。芸術委は文芸振興基金、宝くじ基金を合わせて1年に1100億ウォンを文人、音楽家、美術家らに配る。莫大な資金を握っているだけに貧しい芸術家にとっては大きな権力であり、公正さと透明性が何より重要だ。しかし、スタートしてからずっと「金」の配分をめぐる問題が多く、適材適所の配分ができず税金の無駄使いとの指摘が多かった。今回、委員長が辞任するきっかけとなった「ワンワールドミュージックフェスティバル」(京畿道利川、10月5日〜7日)の件も同じだ。委員会所属の韓明熙(ハン・ミョンヒ、68)元国立国楽院長が「具体的な内訳もない10億ウォンもの大金を執行することはできない」としたが、強行の動きが出ると委員会を相手に「公演行事推進中止の仮処分申請」を出してしまった。委員会の破局は予想されたものだった。「民主主義的な合意」という名目のもとで委員長を互選にし、票決による意思決定は派閥配分などをもたらした。芸術委のある関係者は「委員会を中心にジャンル別に布陣された委員らは審査委員、企画者、恩恵者など1人で多くの役をもちながら支援金をもらうことに汲々としていた」とし、「どうせまた現場に戻るのだから、今のうちに身内に配分してもいいではないかという雰囲気だった」と伝えた。このような実情からみて、芸術委が「年基金運用機関の経営評価」で05年、06年と連続最下位を記録したのは当然の結果だ。 芸術委の破局は金とコードで文化の世界を握ろうとするこの政府の意図を端的に見せてくれる。政界ではない作業部屋で、他人ではなく自分自身と戦わなければならない芸術家が、芸術ならぬ政治をすれば金の入るシステムを作ることは、芸術に対する冒涜だ。芸術委の不純な行動の中で、ほんとうに支援金が必要な純粋な芸術家たちのため息と怒りが強まっている。






