英国は第2次世界大戦中に人的・物的に大きな損失を被った。国家債務は戦前の10倍に増えており、船舶の40%を失い、国際貿易で競争力を失った。米国は戦争でお金持ちになった反面、英国は強大国の地位を失った。戦後、英国の憂鬱な時期だった1945〜55年は「失われた10年」と呼ばれた。1980年代の南米も「失われた10年」を経験せざるを得なかった。南米から流れるニュースは外債危機、スタグフレーション、暴力事態などだった。住民が1日に取る食べ物の熱量までも減少傾向だった。
◆1990年代の日本の「失われた10年」も有名だ。不動産のバブル崩壊による長期不況がそれだ。そのような日本が2002年以降、金融改革などを経て経済を立て直しており、今では「黄金の10年」を迎えている。未来がうまく行くなら、過去も美しいと言うことか。日本で「失われた10年」は最近、「準備してきた10年」とも呼ばれる。経済を立て直すために減税、規制改革、設備投資の拡大などの努力をしてきただけに、「苦痛の中で未来を準備した」と言えよう。
◆韓国は「失われた10年」をめぐって論争中だ。昨年8月、当時の金槿泰(キム・グンテ)ヨルリン・ウリ党議長は「国民は民主改革勢力がこの10年間民生問題では無能だったと思っている」とし、「失われた10年」という表現を使った。ハンナラ党も政府の失政を批判しながらこの言葉を使う。しかし、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の人々は「(通貨危機から)取り戻した経済」か「健全な経済」と反論する。考え方がこんなに違っては政界に韓国病の診断と処方箋を頼むことはやはり無理だ。
◆韓国経済は新しい成長エンジンを捜すことができないまま、成長の潜在力が弱体化してきているという分析が、国内外の専門家の通説に近い。現政権に入り成長率は世界の平均値にも引き続き及ばなかった。投資をあきらめる企業、若さを活かす機会さえ得ることのできない青年失業者たちに、夢と希望を見つけることは難しい。問題を隠し「健全な経済」といって、「準備もしない」勢力に苦しめられることが「ちょっと無残だ」。
洪權熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com






