国策銀行の役員や職員たちが未公開情報を利用して投資活動を行っても、ずさんな内部統制装置のため、投資そのものを防ぐことは難しいという指摘が出ている。
とりわけ、主な国策銀行である韓国産業銀行(産銀)のK(53)支店長が、知人から集めた数十億ウォンの投資金額の投資に失敗して行方をくらましたことが東亜(トンア)日報の報道で知られ、国策銀行の内部統制装置に根本的な刷新が必要だという声が高まっている。
産業銀行は21日、内部統制の担当職員を現場に配置するなど、事件の収拾に乗り出した。
産銀や韓国輸出入銀行、企業銀行の3大国策銀行は、倫理綱領形式の内部統制関連の規定をもっている。
このうち、役員や職員個人の投資と関連した事項を制限する規定は、△職務関連情報を利用した取引制限(産銀)、△内部情報を利用した取引禁止(輸出入銀行)、△内部者取引行為の禁止(企業銀行)などだ。
おおむね、職務に関連して手にした情報を利用して株式や不動産投資ができないようにしたものだ。
問題は、このような規定を実質的に点検するための装置がほとんどないということだ。本人名義で取引した場合、定期監査の時に投資の内容がわかるが、他人の名義で投資した場合は、監査を行っても知るすべがない。
役員や従業員が内部情報を利用した事故が起こったとき、これを処理する方法にも問題がある。
産銀はK支店長が行方をくらました後、同氏が勤務した地方支店と、昨年、信託部長として在職した当時の業務内容を確認する監査の手続きを行った。
今回の監査は、△事故そのものが職務と関連性があるかどうか、△銀行に被害を与えたかどうかに焦点が当てられている。産銀側では、「K支店長が株式投資の方向に影響を与える決定を下したことはなく、銀行の資金も流用しなかった」としながら、「個人的な事件」と結論付けた。
しかし、不動産や金融関連事業を主に管理したK支店長が、△不動産情報を利用して投資活動を行ったかどうか、△職務でない銀行内部の情報を利用したかどうかについては確認できなかった。
このような内部統制装置の問題点のため、類似の事件はいつでも再発しうるという指摘が出ている。実際、産銀では04年にも、今回の「K支店長の行方くらまし事件」に似た事件が発生した。
当時、産銀の資本市場室に勤務した職員が数年間、同僚や親族110人余りから58億ウォンを受け取り、株式の先物オプションなどに投資したが、ほとんどを失った後、行方をくらまし、波紋が起きた。
それ以後、産銀では株式投資事件に巻き込まれた幹部職員8人が役職から外され、勤務時間中の株式サイトへのアクセスを遮断するなど、内部統制体制を整えた。
このような統制装置の強化にもかかわらず、類似事件が再発したことで、産銀側では戸惑いを隠せないでいる。
産銀は本紙の報道がでた直後、「物議をかもした点について、遺憾の意を表す」としながら、「見せしめということで、K支店長は罷免するいっぽう、全国の各営業店に40人の内部統制役を配置することにした」と発表した。
ソウル東部地検では同日、「K支店長事件の場合、被害額は相当大きく、出国禁止措置を直ちに取った」と明らかにした。告訴人5人が届けた被害額だけでも30億ウォンにのぼり、大学の同窓生や友人など、今回の告訴に参加しなかった人たちの追加的な被害は大きいと見て、速やかな措置を下したもようだ。
いっぽう、金融監督院は、「今すぐではないが、産銀の自主的な監査や検察の捜査結果によって、必要なら、特別監査の検討もありうる」と述べた。
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