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[オピニオン]大統領の徳目

Posted March. 23, 2007 07:08,   

米国の第33代大統領のハリー・トルーマン元大統領は、執務室の机の上に「すべての責任はここで止まる」(The buck stops here)という文句を書いておいた。意思決定の最終責任者が自分であることを一瞬たりとも忘れないためだ。大統領が備えるべき徳目のうち、「責任感」を最も重視したという話でもある。指導者の徳目は、時代と環境によって変わり得る。勇気や決断力が必要な時もあり、妥協や調停能力、あるいは管理経営能力が優先される時もある。

◆姜英勲(カン・ヨンフン)元首相と金ヘンシク牧師が共同委員長を務める「大統領10大徳目宣言文起草委員会」が一昨日、大統領候補が備えるべき10大徳目を発表した。21世紀の大韓民国を率いる指導者をしっかり選ばなければならないという切迫感から、各界の意見を集めて選定したという。10大徳目には「国際外交実務遂行能力」や「グローバル市場経済に対する判断能力」など国際感覚と関連した徳目が2つ入っているのも注目される。同団体には、各界の元老や韓国政治学会などの主要学会の代表26人が参加している。

◆彼らは、今年の大統領選挙だけでなく、向こう30年間はこれらの徳目を基準に大統領を選んでも支障はないと自負する。そして、これを国民運動レベルに昇華させるという計画だ。10大徳目を刻んだ鉛筆やボールペン、しおりなどを作って、有権者や青少年に配り、指導者の器を見極める眼を養うよう訓練するということだ。各種フォーラムを通じて、大統領選候補一人一人に対する検証も行ない、政治志望生を対象に教育も実施する計画だ。

◆指導者の資質は生まれ持ったものより後天的に身についたものが多いと考えられる。問題は、大統領になる前にこのような資質を備えているかどうかだ。誰もが大統領を夢見ることができるが、誰でも成功した大統領になれるわけではない。米国の現大統領の父親である第41代大統領のジョージ・ブッシュ元大統領は、「大統領になった後に自分のアイデンティティを探そうとしては手遅れだ」と述べた。今年の韓国の大統領選の人物の事情はどうか、一つひとつ見定めることだ。