中小企業を経営しているA氏(62)は昨年11月、100万ドル(約9億3000万ウォン)を投資して、米国ラスベガスのコンドミニアムを1軒を購入した。
今年5月にコンドミニアムが完成すれば、毎月5000ドルぐらいの賃貸収入を手にすることができると期待している。A氏は「10億ウォンぐらいの余裕資金があったが、国内ではさまざまな不動産規制で、いい投資物件ががなく、仕方なく海外に目を向けた」と語った。
昨年5月、政府が個人投資目的の海外不動産取得の限度額を100万ドルと認めたのにつづき、早ければ今月末から取得限度額を300万ドルにまで拡大することにし、海外不動産投資への関心が高まっている。
しかし、主な投資先の米国やカナダの不動産市場が冷え込んでいるうえ、中国など一部の国ではいきなり規制策が出されたりして、盲目的な海外投資は控えるべきだという指摘も出ている。
●投資規模、半年で3倍に
財政経済部によると、昨年5月64件、2700万ドルだった海外不動産への投資規模は、半年後の11月には180件、7200万ドルと、3倍近く増えた。年末の非需要期の12月には150件、5600万ドルで取引規模は多少減少したものの、今年1月には182件、6400万ドル(試算値)で、再び増加した。
国内の不動産投資に対するさまざまな規制策が出され、余裕資金を他に回そうとする投資家たちの心理と、国内であふれているドルが海外に流れることによってウォン高を食い止めようとする政府政策が重なって現れた現象と見られる。
昨年、海外不動産の投資先は投資額基準では米国(48%)やカナダ(23%)など、北米地域が圧倒的で、市場はいまだ留学や家族移民による実需要が多かった。海外不動産コンサルティング会社「コウ社」の米国法人に勤めているソン・ウク課長は、「昨年、ロサンゼルス周辺で韓国人を相手に成功させた40件あまりの住宅取引のうち、純粋な投資目的は4、5件だけだった」と述べた。
不法滞在の身分を避け、E−2ビザ(小口投資を通じた臨時滞在ビザ)を取得するため、米国不動産市場をノックするケースも少なくない。ソン課長は、「E−2ビザの最小投資要件は20万ドル以上で、このため、黒人居住地域のロサンゼルス郊外のイングルウッドなどで、20〜30万ドル水準の雑貨店を購入する事例が多い」と耳打ちした。
●投資対象国の規制も考慮に
米商務省の経済分析局によると、昨年、海外資本が米国で購入した不動産の取引額は計196億1900万ドルで、05年の197億4200万ドルより0.6%減少した。
しかし、唯一アジア地域の資本のみが三桁の上昇率(891%)を見せ、韓国や中国、日本など、東アジアの国々であふれているドルが米国不動産市場に多く流入していることが分かった。
専門家たちは米国やカナダの不動産市場は05年以後、低迷期に差しかかっていることに留意すべきだと警告する。
海外不動産仲介会社のニュー・スター不動産のヤン・ミラ課長は、「市場をろくに分析せずに『盲目的』に投資すると、大変な損失を被りかねない」と指摘した。
実際、韓国人たちの主な投資先の一つであるカナダのノース・バンクバー所在の敷地250坪、建坪150坪規模の一戸建て住宅の価格は2004年に8億ウォンだったのが、昨年初めには12億ウォンまで跳ね上がった。しかし、それ以後8ヵ月間価格の変動はほとんどなかった。
投資対象国の急激な規制策も念頭に置く必要がある。
ソウルでテナント事業を行っている李某氏は、「社会主義国家は依然として不安だ」と周囲の人から引き止められたにもかかわらず、最近、中国上海のマンション購入のため融資まで受けたが、水の泡となった。中国政府が2日、「1年以上の現地居住者のみ不動産取得ができる」という規制策を発表したからだ。
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