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[オピニオン]スティーブ・ジョブス氏の挑戦

[オピニオン]スティーブ・ジョブス氏の挑戦

Posted January. 12, 2007 06:35,   

1976年、個人向けコンピュータを初めて作ったアップルの最高経営者スティーブ・ジョブス氏(52)は、誰もがコンピュータを所有する夢を実現させた。1台のコンピュータが巨大な体格を誇った時代、庶民がコンピュータを持つことは不可能なことのように見えていた。自宅の車庫で製作された個人向けコンピュータは、テレビや電話機と共に「世間を変えた機械」となった。彼は、今も世界を革命的に変えることを切に願っている。

◆彼の新たな目標は携帯電話事業だ。コンピュータ分野で神話の地位に上った彼は、アニメ会社「ピックサ」を設立して映画でも成功を収め、「アイポット」で携帯音楽プレーヤー市場を総なめした。彼は9日、ジーンズにシャツの姿で現れ、「アイフォン」という名前の携帯電話を公開した。とりあえず、その機能は魅力的なものだ。携帯音楽プレーヤーはもとより、動画を再生し、全地球測位システム(GPS)まで備えている。携帯電話を個人向けコンピュータの水準にまで引き上げた。

◆彼はドラマチックな人生を生きてきた。シングルマザーの家庭で生まれ、生まれてすぐ里子に出された。若い時は東洋哲学に夢中になったヒッピーだった。大学を中退したが、驚くべきコンピュータの才能でアップルコンピュータを設立した後、億万長者になった。ガンにかかったが、見事に乗り越えた。真の反転は自分が設立したアップルコンピュータから追い出されてから始まる。彼は、「レンガで頭を打たれたような衝撃だった」と当時を思い出す。アップルから追い出されてから、彼はこれみよがしに再起に成功し、逆にアップルは下り坂の道を歩んだ。アップルは再び彼を迎え入れざるを得なかった。すばらしい仕返し劇だった。

◆世間の人々が彼に熱狂するのは、苦難に満ちていた人生の厳しさよりは、決して現実に甘んじなかったチャレンジ精神のためだ。普通の人々が思いも寄らなかった新しい事業を絶えず作り出し、新しい概念を大衆化することにはずば抜けた才能を発揮している。ビル・ゲイツ氏が優れた経営者なら、ジョブス氏は生まれつきの革命家であり、風雲児だ。携帯電話事業への参入によって、デジタル時代の覇権を確実に手にするという野心を読み取ることができる。彼の人生は感動的な映画を見ているようだ。ジョブス氏の挑戦は依然として進行中だ。

洪贊植(ホン・チャンシク)論説委員chansik@donga.com