1996年7月潜在成長力の大きい中小企業に資金を支援するため、意欲的に立ち上げられたコスダック(店頭市場)市場。しかし、「一儲けの心理」と投機筋、モラルハザードに陥った一部の経営者のため、コスダック市場の信頼は大きく揺らいでいる。しかしながら、この中でも健全で有望な企業は少なくない。
新年を迎えて東亜(トンア)日報の経済部は、韓国証券先物取引所とともに「一流のコスダック名品企業」に挑戦する有望なコスダック会社を発掘して紹介するシリーズを毎週水曜日に連載する。チャレンジ精神いっぱいのこれらの企業が低迷したコスダック市場に、活気を吹き込むことを期待する。
年末を控えた昨年12月27日。慶尚北道栄州市上雚洞(キョンサンブクト・ヨンジュシ・サンジュルドン)。ミクサー車3、4台が人通りの少ない高麗人参畑のあぜ道をあわただしく行き来している。
ここに本社を構えている半導体原料用特殊ガス会社の「ソディプ新素材」が、今年6月をメドに世界最大規模の工場を増設している。
同社は、昨年工場の拡張だけに売上高(630億ウォン)の半分を超える400億ウォンを投資した。ところがさほど驚くべきことでもない。ここ5年間の平均売上高の78%を設備投資につぎ込んでいる。「世界一の特殊ガスメーカー」という夢へ一歩近づくためだった。
●成長性に着目して新会社へ衣替え
1982年設立されたソディプ新素材は、5年前までもテレビのブラウン管用研磨剤製造メーカーだった。しかし、1990年代に入って中国勢の追い上げが本格化し、ブラウン管さえ斜陽化するやますます危機感を募らせることになった。
ハ・ヨンファン代表取締役は「研磨剤では10年後会社の存亡さえ怪しいという判断から、新事業を模索した。電子業種に納品して半導体原料用特殊ガスに目をつけたのが転換点となった」と説明した。
同社は1996年半導体工程に不必要な残存ガスを取り除く特殊ガスである「3フッ化窒素(NF3)」の開発に参入した。01年には年間100トン規模の小さいが、自主的な生産ラインを備えた工場を保有することになった。
01年の売上高(172億ウォン)の92%は研磨剤から出たが、以後特殊ガスは、昨年売上高(630億ウォン)の93%を占めるほど大きく成長した。
●後発走者が世界を羽ばたく企業に成長
このような成功はどのライバル会社よりも思い切った投資を行ったのによるところが大きい。05年600トン規模の工場を完工しており、昨年4月には1600トン規模の工場を建設しはじめた。このうち、800トンが完工する今年6月になると、総生産量(1700トン)が世界一の米国エアプロダクト(1500トン)を抜く。
競争が激化し、5年間で3フッ化窒素の価格がトンあたり4億ウォンから8000万ウォン台に大きく落ち込んだが、高い価格競争力で営業利益率25%を維持している。
ハ社長は「特殊ガスは装置産業であるため、原価の約30%は工場設備に対する減価償却費だ。このため、競争会社より半分以上安値で工場を建てることができる」と意気込んでいる。また、彼は製品の品質も3フッ化窒素の純度が平均99.99%に上るなど、世界最高レベルだと強調した。
ソディプ新素材は、昨年国内半導体会社が年間必要とする3フッ化窒素量の25%を供給した。さらに、世界需要の16%をカバーしている。
●跳躍への準備
同社は昨年6月半導体の膜を形成する特殊ガス「モノシラン(SiH4)」工場の新設に拍車をかけている。米国のエアプロダクトが国内に3フッ化窒素工場を設立することを決めるなど、3フッ化窒素市場の競争が日増しに熾烈化しているからだ。
会社側は「モノシランの製造は高度な技術力が求められる分野で、新たな『ドル箱』になるものと期待している」と説明した。
ハ社長は「中小企業の限界を乗り越えるため、2005年東洋(トンヤン)製鉄化学に進んで共同経営を持ちかけた。大企業との協力を通じ、世界特殊ガス市場をリードするトップ企業になる」と張り切っている。
larosa@donga.com






