京畿道(キョンギド)の安山(アンサン)市、始興(シフン)市、華城(ファソン)市にまたがっている大規模な人口湖の始華(シファ)湖は、環境を無視した開発事業の代表的な失敗例として挙げられる。農業基盤公社(旧農漁村振興公社)は、始華地区の大単位干拓総合開発事業の一環として干潟だったここに始華防潮堤を建設して、海水を抜き取った後、淡水湖にして、農業用水に供給する計画だった。しかし、1994年、防潮堤が完成した後、周辺工場の排水と生活下水が流れ込んで、始華湖は生命が消えた「死の湖」になってしまった。
◆切羽詰った農業基盤公社は、1997年3月から排水閘門を開放して、海水を流入させて水質浄化をはかったが、始華湖の廃水がどれほど酷かったか、海の中の海洋生物がかえって全部死んでしまう羽目になった。結局、1998年11月、金大中(キム・デジュン)政権は始華湖の淡水化を諦めて、排水閘門を完全に開いてしまった。防潮堤の建設に入った6200億ウォンの国民の税金が消えてしまう瞬間だった。
◆人間の干渉が減って、押し寄せたり引いたりする海水に任せられた始華湖はやっと自らを治癒し始めた。1997年20.8ppmに達していた化学的酸素要求量(COD)が2000年には3.9ppmに大きく改善した。ゴカイ、魚介類が干潟に登場してから、これを食べて生きる渡り鳥も集まって、有名な渡り鳥の群落地になったし、葦原に取り囲まれた湖に魚も集まってきた。最近、恐竜の卵の化石が発見されて、生態だけでなく自然史的な価値も一層高くなっている。
◆始華湖の水門管理を担当する農業基盤公社安山事業団始華湖管理事業所の当直職員や建設交通部の職員らが、家族と一緒に始華湖で魚を取って、アイスボックスに入れて家に持っていったという。ここは漁禁止地域である上、水質改善のために作った水門まで勝手に開いたのだから、言葉どおり「水が半、魚が半」だっただろう。彼らが打ち明けた漁だけで4回に1トンもなるという。猫に魚屋を任せたという言葉がぴったりだ。始華湖の痛い歴史を誰よりよく知っているはずの人々による仕業だからさらに腹が立つ。だが、魚屋を散らかす猫は彼らだけではなかろう。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com






