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外圭章閣図書「半分の帰還」

Posted June. 10, 2006 03:34,   

8日、韓国とフランスの首相によるパリ会談で合意された「外圭章閣(ウェキュジャンガク)図書韓国展示」は、返還を粘り強く要求してきた韓国としては、満足な結果とは言えない。

展示会の開催と返還交渉は、完全に別個の事案だからだ。フランスは、外圭章閣図書の「所有主」として、図書を一定期間、韓国で公開展示するということに過ぎない。

フランス政府は、今回の会談で、展示会を9月に「長期的」に開くということと、今後も「定期的」に展示会を開くという点だけを約束した。フランスが保管中の296冊すべてを韓国に送るつもりなのか、展示会が終わった後、韓国が保管できるようにするのか、分からない点が多いが、フランス側は、両国の文化部長官会議で具体的な内容を決定するという方針だけを明らかにした。

今回の合意は、「合意」というよりも事実上フランス側の「提案」と表現するのが適当だという意見もある。韓国で展示会を開く問題について、両国の実務陣が事前にまったく話し合ったことがないためだ。

韓国政府の関係者は、「韓国側は、返還を原則にデジタル化作業と交流を継続して推進するという内容をもって会談に臨んだ」とし、「意外なことにフランスが展示会を提案してきた」と伝えた。韓仏修交120周年を記念して訪問した韓国首相のためにフランスが準備した「プレゼント」と解釈できる。

返還とはほど遠い展示会の約束だけを取り付けたのだが、「意味ある進展」という評価もある。過去14年間、政府と民間代表団が交渉してきたのに、何の成果も得られなかったためだ。外交通商部の張在龍(チャン・ジェリョン)大使が外圭章閣図書返還交渉の代表に任命され、2月にフランスを訪問した時は、フランスは外圭章閣図書のデジタル化作業と閲覧の手続きの簡素化を約束しただけだった。



gold@donga.com