盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領がマルルーニ元カナダ首相の「税金決断」を評価した論理は簡単だ。同首相がすべての業種に付加価値税を課す「連邦政府の物品サービス税」(GST=Goods and Services Tax)制度を導入した91年までも、カナダ政府の財政赤字は毎年30兆(約3600億円)〜40兆ウォンにのぼった。
総選挙は93年に予定されていた。GSTの導入は選挙の惨敗をもたらすに間違いない状況だった。だが、マルルーニ元首相は「国家大計」のために決断を下した。結果は残酷だった。5・31統一地方選挙で与党ヨルリン・ウリ党が没落したことに劣らなかった。保有していた169席のうちただ2席だけが残った。しかもカナダは議員内閣制だ。だが、GSTは正しい道だった。
「GSTの廃止」を掲げて政権を握った自由党のクレティエン政権もGSTを維持せざるを得ず、結局97年以降、カナダの財政は黒字に転じたのだ。しかし、韓国カナダ学会の初代会長を歴任した延世(ヨンセ)大政治外交学科・申命淳(シン・ミョンスン)教授は、5日「一般的に先進国で経済が悪くなれば、政権交代が行われるのが通例だ。したがって、税金一つだけの問題というよりは、全体的な経済状況がカギ」と指摘した。
盧大統領は、GSTのためにマルルーニ政権が崩れたとしたが、そのように「単純化」できないとのものだ。
申教授はまた、付加価値税を徴収したからといって財政赤字が解消されたというよりは、他の経済政策の影響がさらに大きかったはずだと語った。93年の総選挙で勝利したクレティエン政権がマルルーニ政府のGSTを廃止しなかったにもかかわらず、それ以降の総選挙でも勝ったのを考えれば、さらにそうだとのこと。
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