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[オピニオン]康錦実と盧武鉉

Posted April. 17, 2006 07:20,   

神話の中の英雄誕生には公式がある。強豪の非主流が→苦難を乗り越えて業績を成しながら→父を否定する「殺父儀式」を通じて頂上に上り詰めるというのだ。政界を「コメディーよ、コメディー」と言ってからかったヨルリン・ウリ党ソウル市長予備候補の康錦実(カン・グムシル)前法務長官は、確かに非主流だ。康氏の苦難と業績評価はまちまちだが、殺父儀式は盛んに行われている。「党が国民にそっぽを向かれている」という入党の弁に続き、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の江南・江北(カンナム・カンブク)の財政格差解消策、両極化の解消策、マスコミ政策などに対する批判を連日している。「私は争いを嫌う。盧大統領とは違った改革をする」とまで述べた。

◆盧大統領も候補時代に似たような殺父儀式を行った。2002年当初、「当選したら、金大中(キム・デジュン)大統領の路線と理念を確実に引き継ぐ」と述べたが、その年の6・13地方選挙で民主党が敗れた後は、「批判することは批判する」と背を向け始めた。「政治では、金大統領と私は非常に違う」という発言もした。そのお陰で「3金氏時代を超えた新しい政治リーダーシップ」と見せかけることができた。

◆大統領選挙と市長選挙とはもちろん違う。しかし、選挙用の戦略であれどうであれ、盧候補の金大中政権への批判はかなり新鮮だったし、相当部分正しいと認知された。康氏の最近の発言はどうか。康氏の批判が正しい声なら、盧政権は失敗した政権に違いない。長官在職の際はどうして黙っていたのか聞いてみたい。一方、「選挙用の味方叩き」に過ぎず、康氏は嘘つきだ。または、政治的野心のために所属の党と大統領まで非難する人格喪失者か。

◆得票のための戦術的発言だとしても疑問は残る。ましてや、盧政権の前職長官が盧大統領の核心コードを問題視する。マスコミの批判には「偽札製造」と猛反発した政府が、康氏の発言には黙っているのも理解できない。とにかく盧大統領は2004年に民主党から分離し、ウリ党を新しく立ち上げた。康氏はこのような点まで真似するつもりで、ソウル市長に挑戦したのか。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com