鄭夢九(チョン・モング)現代起亜(ヒョンデ・キア)自動車グループ会長の帰国決定は、検察の全方向的な圧迫によるものだと分析されている。検察は鄭会長が帰国を見送ると、捜査の強度だけが高くなるばかりだと警告してきた。鄭会長だけでなく鄭義宣(チョン・ウィソン)起亜社長までを同時に召喚することを明らかにしたのも同じ脈絡からだ。結局、時間が経つにつれ強まってくる検察の圧迫に鄭会長がお手上げだったと、グループ内外では分析している。
鄭会長は検察の捜査が真っ最中だった2日、急に米国行きの飛行機に乗り込み、「逃避性外遊」ではないかという疑惑を受けてきた。
▲現代自動車、鄭会長の現地活動を詳しく公開〓現代車グループは7日、鄭会長の帰国発表に先立ち、会長の活動資料を記者団に配った。これには鄭会長の米国現地での動きが比較的に詳しく記されていた。通常、鄭会長が海外出張へ行って帰国した後で現地での活動を公開していが、その前例に比べても異例的なことだ。
検察の圧迫攻勢に、現代自動車グループがそれほど切羽詰っていることを浮き彫りにしている。この資料によると、鄭会長はまずロサンゼルスの米国現地販売法人を訪問した。続いてカリフォルニア州アーバインの起亜自動車デザイン研究所の新築現場を訪れた。また、メキシコ・ティファナにある自動車部品工場の現代トランスリード工場を訪問して、生産施設の増設計画を検討したという。
しかし、当初出国理由として発表していた現代車アラバマ工場と起亜車ジョージ工場敷地は訪問していない。これについて現代車グループは、「起亜車工場の起工式が延期され、日程が変更されたもの」と釈明した。
鄭会長の帰国に先立って、現地活動を公開したのは逃避性外遊の疑惑を遮断するためのものと見られる。同日、現代自動車広報室の役職員も、鄭会長が経営活動のため出国したのであって、決して検察の捜査を避け、逃避したわけではないという点を記者団に引き続き説明した。
現代車グループは、「鄭会長は8日、仁川(インチョン)空港に入るやいなや、取材記者に会って堂々と出国の目的と現地活動を公開することにした」と話したりもした。この場で、鄭会長は検察の召喚に積極的に協力するという話をするだろうと、グループ関係者は伝えた。
▲国民向けの謝罪文を発表する見通し〓現代車グループは、鄭会長帰国以後の対応策作りに苦心している。特に、検察捜査と関連した鄭会長の国民向け謝罪をめぐって、その形式と時期を計っている。グループ関係者は、「現在としては検察調査に積極的に協力する姿を見せ、取材陣の質疑応答に応じながら、国民に謝罪の意を明らかにする方策が有力だ」と述べた。
同関係者は、「オーナー一家の財産の社会への還元を含めた社会貢献問題も考えられるが、まだ時期尚早だという話が出ている。かえって性急に社会貢献問題を取り出すと、逆効果が出かねないのでは」と懸念した。
グループ内部では鄭会長の帰国をキッカケに経営正常化に対する期待感も高まった。検察捜査でグループの対外信任度が下落するなど、危機に直面したものの、鄭会長が前面に乗り出して収拾する姿を見せれば、会社の経営もある程度安定するのではないかということだ。
しかし一部では、検察の捜査を通じて不法と不正がさらに明らかにされると、鄭会長が今後、経営一線に姿を現すことさえ負担になってくるはずという分析も出ている。そうなれば、対外信任度の下落だけでなく企業資金調達にも赤信号が灯されかねず、経営システムそのものが変わる状況になることも予想される。
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