イーグルは猛禽類の最強者だ。羽の長さが2.5〜3メートル、体重が8〜10キロもあり、視力は人間の10〜12倍(5.0前後)であるため、2キロの上空からもウサギを探し出せる。その中でもモンゴル・イーグルは賢くて力が強く、ジンギスカン(Chingiz Khan)時代から全世界で唯一、狩りに利用されてきた。キジやウサギはもちろん、ノロ鹿、アンテロープ、アカオオカミなど、体の大きい動物まで攻撃して取る「空の王の中の王」だ。
◆文化財庁の実態調査結果、モンゴルイーグル1700余匹が最近、韓半島で冬を過ごしていることが分かった。全世界のイーグル(3000余匹)の半分を超える数だ。韓国鳥類保護協会が1994年から冬場、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)のジャンダン半島と江原道鉄原郡(カンウォンド・チョルウォングン)にやってくるモンゴルイーグルに死んだ豚や鶏などの餌を与えるや、年間100匹余りからこのように数が急増した。問題は、このモンゴルイーグルは人が近づいても呆然と眺めているほど野生性を失っているということだ。韓半島で「気楽な暮らし」をしていた3歳未満の子供のモンゴルイーグルは、モンゴルに帰っても餌の競争から取り残されたり、再び韓国を訪れるという。過保護の結果だ。
◆人間世界でも市場原理を無視した過保護と分け合いは、競争力の喪失と衰退をもたらす。50年前、肉類と穀物輸出で世界7大強国だったアルゼンチンが、年20%を超える賃金引上げなど、労働者階層に迎合する分け合い式の「民衆主義(ペロニズム)」の結果、貧困層44%(02年基準)、完全失業率18.3%の国に転落したのが端的な例だ。
◆英国、ドイツ、スウェーデン、オランダなど、ほとんどの先進国は国民所得1万ドル達成後、成長より分配が強調されて、過度な福祉支出で国家財政の悪化や成長率が鈍化する過程を経た。民間研究機関の調査結果、これらの国は「魔の1万ドル」脱出に平均9.2年かかった。その秘訣の一つは、「これからは成長の恵沢を分かち合おう」という平等と福祉の要求を説得して、成長エンジンを創り出した政治的リーダーシップだった。「魚を与えるより魚を取る方法を教えてやれ」という聖書の教えは、人間であれ獣であれ、いずれの場合でも適用される真理のようだ。
李東官(イ・ドングァン)論説委員 dklee@donga.com






