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[社説]国家財政の赤字を拡大させる人々

[社説]国家財政の赤字を拡大させる人々

Posted November. 30, 2005 07:19,   

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昨年3兆6000億ウォンだった実質財政収支(管理対象収支)の赤字が、今年9月末11兆4000億ウォンに増えた。今年の国家債務見通し値は248兆ウォンにのぼる。国家財政が日増しに不健全になりつつあることを示している。

国民の税負担能力を考慮せず支出を拡大し続けることが、財政赤字の主な要因だ。政府の放漫で非效率的な金使いは、財政赤字を拡大し続ける悪循環構造を固定化させている。どんぶり勘定式に国策事業を行い、その後片付けに数兆ウォンをつぎ込むことが多い。見かねた末に監査院が、「政府は開発年代の立ち遅れた制度と慣行で、大規模公共政策と事業を進めている」と指摘するまでに至った。

首相または経済副首相経験者など長老の集まりである韓国先進化フォーラムは、財政の健全性回復を最も至急な政策課題に挙げた。2年内に一般会計予算を10%減らして主要国策事業を再点検せよという注文だ。韓国開発研究院(KDI)も政府に財政支出の縮小を勧告した。財政の不健全が危険レベルに達しており、政府部門の肥大化が民間部門の活力を落としているという診断だ。

一昨日、国会は2006年の予算案の細部審議に入った。ハンナラ党は当初8兆9000億ウォンを削減すると公言していたのに、「3兆ウォン削減するだけでも成功」と退いた。ヨルリン・ウリ党は「削減は絶対不可」だけを叫ぶ。与野党ともに来年の地方選挙を意識して、地域へのバラマキ予算確保に汲々としている印象だ。政府が支出拡大に出れば政界で財布の紐を引き締めなければならないが、期待しにくいことから、国民の苦労は増えるばかりだ。

もう、国民が自救策に出るしかないという状況に至った。財政運用の失敗を、税金をさらに取り立てて補おうとする政府に対して、断固たる声を出さざるを得ない。納税者である有権者たちは、血税を軽んじる政府と政党及び政治家たちをはっきり憶えて審判しなければならないだろう。