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「政府が問題拡大」ロバート・キム氏、情報機関盗聴事件に苦言

「政府が問題拡大」ロバート・キム氏、情報機関盗聴事件に苦言

Posted November. 24, 2005 08:34,   

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「実家に帰ってきた娘の気分だった」。24日午前、米国にむけて出国するロバート・キム(金采坤・65)氏は、「祖国で国民の歓待を受けたことについて、繰り返し感謝の言葉を申し上げたい」とし、このように話した。

米国で、韓国大使館の武官に機密文書を提供した疑いで、7年10ヵ月の収監生活と1年3ヵ月の保護観察期間を経て、今月6日に祖国を地を踏んだ氏は、23日、東亜(ドンア)日報のインタビューに答え、18日間にわたり祖国の各地をめぐるなかで感じたことを打ち明けた。

氏は「私のことをまったく知らないにもかかわらず、貯金箱をあけて寄付金を差し出した小学生や、節約してためた大事なお金を募金箱に入れてくれた方々に会ってみたかったが、機会がなかった」と述べ、「国立中央博物館や民族史観(ミンジョクサグァン)高校などを見学できなかったのも、とても残念だ」と話した。同氏は最近、後援会の物質的な支援を断った。

「自由人」として自立できる、と自ら信じているからだ。だが、氏も、出国を前にして不安感を見せた。「米国でも楽な暮らしをするのは難しいかもしれませんね。前科者が職業に就くのは簡単ではありませんから。だから、必ずしも米国で働き口を探す気はありません。仕事があるところなら、どこにでも行こうと思っています」。

氏は、青少年教育事業に大きな関心を示している。毎週、電子メールを通じてメンバーらに発送している「ロバート・キムの手紙」(受信申請及び支援=www.robertkim.or.kr)は、新しい人生をスタートさせた氏の、初めての作品だ。氏はこの手紙を通じて、ふだん考えている青少年教育についての意見を伝える計画だ。長い間、米国情報機関に勤めていた氏は、韓国の情報機関に対し「苦言」を呈した。

氏は、「韓国と米国は情報を共有しているが、完全な共有とはいえない」とし、「韓国政府はさらに多くの予算をつぎこんででも、独自の情報収集力を身につけるべきだ」と強調した。氏は、国家情報院(国情院)の盗聴事件について、「情報機関が不必要なところに力を注ぎ、政府はむしろこの問題を大きく拡大して、情報機関のパワーを萎縮させてしまった」とし、「情報機関は確固たる指導力のもとで独立性を維持し、国家の発展に寄与することだけに頭を悩ませるべきだ」と話した。



egija@donga.com