Go to contents

私の歌は、こころで聴いて下さい

Posted November. 01, 2005 03:02,   

한국어

「小山に登り、青空を見上げる…」。たどたどしい発音だし、リズムも合わないが、大勢の前で歌えるなんて夢のようだ。

重度障害者からなる、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)のホルト一山(イルサン)福祉タウンの混成合唱団「ヨンホネソリロ(魂の歌声で)」の団員であるムン・ギョンファ(17)さん。重度の精神遅滞でダウン症の彼女は3年間練習した一曲の歌を15日夜7時、ソウル湖巌(ホアム)アートホールで、ソロで歌う。同合唱団の定期演奏会の場で、曲名は『天国の童話』だ。

話すのも不自由で学習能力が低いムンさんにとって、一曲の歌を覚えることは、健常者が分厚い一冊の本を丸々覚えるのと同じぐらい大変なことだ。

ホルトの企画行政課の朴コッソンイ(30、女)社会福祉士は、「不安定な音色ではあるが、重い障害にもかかわらず一生懸命に頑張っている姿は、歌を聴くたびに胸を打たれる」と話す。

1999年、人との会話がほとんどできないほど重い障害を持つ30人あまりで結成された同合唱団は、これまでに国内外で約200回の公演を行った。

同合唱団の今年の公演には、同じく精神遅滞認定1級でダウン症を持つ李スフン(10)君による特別な舞台も予定されている。2年前、合唱団に入った李君は、指揮者の指揮棒を奪い取って団員を指揮するような真似をした。

指揮者の朴ジェウン(41)さんは合唱の練習がほぼ終わる頃になると、1〜2曲は李君に指揮棒を渡したりしてみた。

団員はぎごちない指揮に従って素直に歌い、李君を喜ばせた。「副指揮者」というニックネームも付けられた。

李君は15日の演奏会で朴指揮者に代わり、『愛は永遠なり』という曲を指揮する。31日、稽古場で会った李君は、休み時間にも独唱をする予定のムンさんを前に、指揮の練習に夢中だった。

合唱団員で一番若い李ガンヨン(8)ちゃんは、精神遅滞1級に脳病変、それに気管支切除手術まで受けていたが、3年前に喉にできた孔を埋める手術を受けてからは少しずつ声を取り戻しつつある。

ガンヨンちゃんは合唱をしているおかげか、校内の童詩暗唱コンテストで最優秀賞をとった。『ママ』というタイトルで、「ママとわたしはおなじ。/はなもめもくちも」という、たった2行の短い詩。しかし、ガンヨンちゃんにとっては限りなく長いはずのこの詩を、数日かけて覚えきり、指導教師を感動させた。

ガンヨンちゃんは今回の公演が終わって来年になると、米国のある家庭に養子入りする。入団前に合唱団のお姉さんやお兄さんが海外公演に行くのを見て、「私も一緒に行きたい」と言っていたのを実現することはできなくなったが、新しい家族ができたことで、皆に祝ってもらっている。

ホルトの関係者は「歌を通じて限界を乗り越える障害者の姿はいつも感動を与える。今回の公演にはいろいろな裏話やエピソードが多い」と話す。

15日の公演にはテレビの人気司会者であるチョン・ウンアさんと金スンヒョンさんが進行役を務め、タレントのチョン・ジュンホさん、チョ・ヒョンギさん、ソン・チェファンさんなどが特別出演する予定だ。全席1万ウォン。031−914−6631〜7



argus@donga.com