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[オピニオン] 双子政治家

Posted September. 28, 2005 07:35,   

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「俳優になるにあたり、最も大きな影響を受けたのは何ですか。」米国女性アンカーのコニー・チャンが生前のマーロン・ブランドにインタビューをした。「生まれるやいなや、離れて育った双子が大人になって会ってみたら、まったく同じタバコを吸っていたそうです。」的はずれの答えではない。ブランドは環境の影響を受けて俳優になったのではなく、先天的かつ遺伝的に演技力を持って生まれたということを言おうとしたのだ。一卵性双生児は遺伝子が同じだ。別々に育った双子が同じ趣向を示したら、それは環境ではなく遺伝子の影響と考えなければならない。学界では一卵性双生児の性格と知能、さらには政治的性向まで似ているとみている。

◆双子が同時に大統領と首相の座に就く珍しい現象がポーランドで生ずるかも知れない。25日の総選挙で第1党を占めた右派「法と正義党」のヤロスワフ・カチンスキー首相候補と、10月9日に大統領選挙を控えたレフ・カチンスキー大統領候補だ。45分遅く生まれたレフの頬と鼻にアザがあること以外、学生時代にお互いに代理試験を受けたという噂があるほど似ている。頑固だが正直で、伝統的価値を重視して、市場経済を強調するという点も同じだ。外交経験が不足な点まで。

◆兄弟は1980年代、自由労組「連帯」活動でポーランドの民主化を導いた。しかし89年共産主義が崩れてからも、民主と繁栄はすぐには来なかった。与党である民主左派連合の腐敗と無能のため、わずか4%の経済成長で、失業率は17.9%まで跳ね上がった。大学卒業者もファーストフード店に就職できれば幸福と言えるほどだった。カチンスキー兄弟は失業と行過ぎた福祉の改革を掲げて民衆の心を捉えた。このような右派の成功に対して、ドイツのシュピーゲル紙は「ドイツがためらいながらできなかった事をポーランドが成し遂げた」と報じた。

◆双子の大統領と首相は面白い映画の材料だが、ポーランド人にはそうではなさそうだ。気質も似ている双子が同時に政府を率いることが、なんとなく気になるという反応だ。そのため、弟思いの兄は、「弟が大統領になれば、私は首相をしない」と言った。双子大統領の誕生は未知数だが、「分配より成長」を選んだポーランドの将来は明るいようだ。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com