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[社説]核問題解決のない「平和論議」に意味はない

[社説]核問題解決のない「平和論議」に意味はない

Posted September. 13, 2005 07:33,   

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統一部が今日、平壌(ピョンヤン)で開かれる第16回南北閣僚級会談で、「韓半島の平和問題を重点的に論議する」ことを明らかにした。南北協力を経済・社会分野から政治・軍事分野に拡大する必要があり、環境も整ったためだという。

統一部は、「平和問題」というあいまいな用語を使っているが、韓半島の平和は1953年、米国、中国、北朝鮮の3国で締結された休戦協定を和平協定に変える問題を抜きにして考えることはできない。「平和問題」や「平和体制」など、どんな表現を使っても、結局は「和平協定」に関する問題になるほかない。この点で統一部は、意図的に焦点を避けているように見える。

和平協定問題を論議するには、北朝鮮の立場の変化が前提にならなければならない。韓国は、休戦協定に署名はしなかったものの、韓米連合軍の一員として朝鮮戦争を経験した厳然たる休戦当事国である。にもかかわらず北朝鮮は、韓国を休戦協定の当事国と認めていない。韓米両国の主導の下に南北と米国、中国が参加した「韓半島平和構築4者会談」が、1997年3月から1999年4月まで5回も開かれたが、実りもなくうやむやになってしまったのもこのためだ。

平和問題は必然的に政治・軍事問題を扱わなければならないため、将官級会談で論議されなければならないが、南北はまだ会談の日程も決めることができていない。統一部は、「先月の第4回6者協議で、北朝鮮が平和体制の論議に合意した」として、大きく意味を付与しようとした。しかしこれは、「核問題」を「平和体制問題」に切り替えることで、米国の核放棄攻勢から抜け出そうとする北朝鮮の戦術的な対応であることを見きわめなければならない。そうでなければ、白頭山(ペクトゥサン)で将官級会談を開催することに合意しておきながら、日程の決定を避ける理由はない。

事情がこうであるにもかかわらず、核交渉の見通しが不透明ななかで無理に「平和体制論議」に固執するなら、北朝鮮は、恩着せがましく共同合意文に1行だけ言及し、その対価として他のものを要求する可能性が濃厚だ。最も解決が急がれる課題は、当然、北朝鮮の核問題だ。この問題が解決されてこそ、米朝関係に突破口が開かれ、その土台の上で実質的な平和体制問題を論議することができる。