抗癌治療の補助剤が乳から出るクローン豚が国内の研究者によってはじめて誕生した。
忠南(チュンナム)大学形質転換クローン豚研究センターの朴昌植(パク・チャンシク・59)教授は「バイオベンチャー(株)エムジェンバイオ(mgenbiotech)と共同で抗癌治療補助剤として使われるマクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)を乳から得られる形質転換クローン豚を誕生させた」と24日発表した。
科学技術部と韓国科学財団の支援で行われた今回の研究成果と関連技術は、国内で特許出願中だ。
GM−CSFは、体内で少量に分泌される白血球産生刺激たんぱく質で、白血病や貧血などの治療過程で白血球が不足する際に使われる。1g60万ドルという、高価な治療用たんぱく質医薬品だ。
同研究チームによると、ランドレース(Landrace)種豚の体細胞にヒトのGM−CSFを挿入した後、核を取り除いた豚の卵子に移植してクローン胚を作成し、これを代理母に妊娠させる手法で4頭の形質転換クローン豚が出生した。
朴教授は「クローン豚の遺伝子を検査した結果、GM−CSFが豚の体内に入ったものと確認された。1年後親豚になって乳が出るとき、乳に含有しているGM−CSFの量を確認する計画」と語った。
朴光旭(パク・クァンウク)エムジェンバイオ社長は「臨床実験、食品医薬品安全庁の許可など、商品化までには10年以上かかるだろう」と展望した。
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