「彼が柔道で7、8段なら、僕は9、10段だ。必ず勝ちたい」。
「非運の柔道スター」のユン・ドンシク(33、元KRAトレーナー、写真)が異種格闘技大会の「プライドFCミドルグランプリ」で、日本の英雄・桜庭和志(37)を相手にデビュー戦を行う。プライドFCの韓国主管社のSnEは、ユン・ドンシクが桜庭と23日日本の大阪ドームで16強戦を行うと、6日明らかにした。
「プライドFC」は最近日本で脚光を浴びている異種格闘技。民俗シルム(韓国伝統の相撲)の天下壮士(横綱に当たる)出身の崔洪万(チェ・ホンマン)が進出した「K—1」とはライバル関係だ。「K—1」は選手が立って戦う反面、「プライドFC」では柔道やレスリングなどの技を認めているため、寝技に持ち込んで戦うのも可能だ。
ユン・ドンシクは新人選抜戦を経ずにミドル級グランプリに直行した。これは「プライドFC」の最高選手と挙げられるバンダレイ・シルバ(ブラジル)も受けられなかった特別待遇だ。「日本側がユン・ドンシクの華麗な柔道実力を知っている上、特に現役時代『日本キラー』として名声を博した点が働いた」と、SnEは説明している。
ユン・ドンシクは1994〜1995年、40連勝の驚異的な記録を立て、94広島アジア競技大会、97アジア柔道選手権大会などで優勝した。五輪では金メダル候補1順位と上げられたが、負傷などの悪材料が重なり、国内選手選抜戦で毎度脱落する悲運を味わい、01年ミュンヘン世界選手権大会90キロ級銅メダルを最後に引退した。
ユン・ドンシクと対戦する桜庭は、アマチュアレスリング選手出身で、00年代初め、最強と評価されていたグレイシー(ブラジル)兄弟を連覇して、人気を集めたスタープレーヤー。ユン・ドンシクは、「韓国人の自尊心をかけて必ず勝ちたい」と話した。
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