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「殺伐な目つきの演技?打たれると分かる」『拳コツが泣く』のリュ・スンボム

「殺伐な目つきの演技?打たれると分かる」『拳コツが泣く』のリュ・スンボム

Posted March. 24, 2005 22:43,   

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記者が午前2時、ソウル江南(カンナム)でタクシーを拾って帰る道だった。車窓の外で大きな頭がゆらめいた。バイクの後ろ席に乗ったこの顔は、綿あめのように脹らませたパーマーをしていて「イヤッホ!」と大声を上げてさっと過ぎ去ってしまった。末世だと思った。ところで、良く見る顔だったが(?)。そう言えば俳優のリュ・スンボム(25)だった。スパムと炒めたキムチとミミズ模様のゼリーが好きだというリュ・スンボム。

「夜明けにバイクに乗って走るとストレスがすっかり解消されます。すっきりします。あー、元々は入ってはいけないが、漢江(ハンガン)沿いに行って走ります。走れば自由です」。

18日に会ったリュ・スンボムはこう話した。彼は今回出演した映画『拳コツが泣く』(4月1日封切り)のように、本当に「自由に暮す」ようで素敵だ。映画でリュ・スンボムは生まれて初めて誰かのためにとことん戦う少年院所属のボクサー「サンファン」役を演じ、ベテランボクサーのカン・テシク(チェ・ミンシク)と引くに引けない勝負を繰り広げる。

——今回も『犬喧嘩』のスタイルです。ボクシング映画でさえ、泥臭くなってしまう。

「私は『ビート』のチョン・ウソン、『友達(チング)』の劉五性(ユ・オソン)、張東健(チャン・ドンゴン)先輩のように、格好よい喧嘩をしたことがないんです。私は切実に命をかけた喧嘩をする方です。『品行ゼロ』もそうだったが、この映画でもチェ・ミンシク先輩と具体的なアクション動作を決めなかったんです。誰が先に進む、押される、立ち向かう、この程度だけ決めて本気で争ったんです。決めてすれば、観客も分かります。本当に痛がらなければなりません。それでこそ、心ももっと痛いです。この映画ではそれがボクシングよりもっと重要です」

——元々よく争うんですか?

「私が暴力的な性格だと言うが、喧嘩を全くしなかったと言えば嘘だが、争ってばかりいたわけではありません。幼いころ何回か争ったことはあるが、私は拳コツで生きるような人間ではないということが分かりました」

——最後の対決場面を除いて、チェ・ミンシクさんと各自の分量を分けて別に撮影したと言うが、相手が私よりもっと上手ならどうしようとか気になりませんでしたか。

「結論はこうでした。チェ・ミンシクとリュ・スンボムは違う。率直にライバル意識はあったんです。二人の人物が張り切って争わず、私が劣ったならば、それは観客冒涜じゃないでしょうか」

——映画では目つきが本当に強かったですね。すごい狂気にぞっとしたんです。

「サンファンは人生に対する意欲がないんです。社会に対する不満を示すときも、目をしかめないんですね。『ただ』見ます。そして『ただ』行動します。彼は人を脅かさないんです。自分を守るために人を噛みちぎります」

——レゲーパーマ(サンファンが少年院に入る前)が印象的です。

「とても大変だったんです。髪を一度洗うと乾かなくて首が後にそり返るんですよ。夏はにおいもして、一日中頭を掻いていたんです。その前には、自らレゲースタイルをしたこともあるんです。若いうちにしなければ年取ってはできなさそうで。でもそのヘアスタイルはかなりの忍耐力がないとできません。枕なしに寝ても良いという長所はあります。そのままヘアを枕にして横になれば良いですから」

——リュ・スンワン監督は実兄だが…。

「実兄だが、本当にすごい監督です。俳優に対する信頼がなければ、私にこんなに任せられません。以前はリュ・スンワン監督のシナリオを個人的に受け取って出演を決めたこともありましたが、最近はそうじゃないんです。兄も私も所属会社があるので、公式ルートを通じてしようと思います」

——意外とおばさんファンが多いです。

「しっかりして完璧な人よりは、、いつもどこか抜けたようで足りないキャラクターのため、そうではないでしょうか。財閥2世、もちろんすごくしてみたいです。きれいな女優と雰囲気のある役もしてみたいです。しかし、俳優は領域を広げることも重要だが、領域の深さを掘り下げることもしなければなりません。私は今、広げるときではなく深く探るときです。私のこの前の出演作である 『アラハン張風大作戦』にも出ているじゃないですか。『靴磨きはぴかぴかに靴を磨くことが悟る道だ」と」

——実際でも死に物狂いで臨むスタイルですか?

「以前より勇気がなくなりました。でも考え方は『クール』にしようと思います。私がしたくなくって断ったシナリオで制作された映画が『大ヒット』しても、『あ、私が出なくてうまく行ったのかも』と思います。私は過去ことは振り返えりません」

——「ばたや専門俳優」という話もありますが。

「私のことをよく知っている観客がそう言うなら受け入れます。しかし、ただイメージだけでそう言うことには反対です。私にも危ないですから」

——テレビドラマには出ないんですか?

「私は睡眠時間が多い方です。ところがドラマは(撮影しながら俳優たちを)寝かせません」

——恋人はいますか?

「(ややためらってから)特にいないが、いつも何かを愛しながら暮してます」(笑い)

——年上の女性でもかまいませんか?

「年上の女性?そうですね。女性ならみんな好きです」



李承宰 sjda@donga.com