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密陽女子中学生集団暴行事件、警察の対応に非難

密陽女子中学生集団暴行事件、警察の対応に非難

Posted December. 12, 2004 22:57,   

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慶尚南道密陽(キョンサンナムド、ミルヤン)地域の高校生らによる女子中学生集団暴行事件の捜査過程で、警察が当然守るべき被害者の保護を疎かにし、被害者にさらに苦痛を与えていたことが分かった。

このため、ヌリクン(ネチズン)らが抗議集会を開き、市民団体で実態調査を決定するなど、波紋が広がっている。

▲呆れた捜査方法〓7日午後、蔚山(ウルサン)南部警察署刑事課の一室。暴行の容疑を受けている男子生徒約10人が、一列に立たされた。

しばらくして刑事が被害者A氏を連れてきて、容疑者を指差すように言った。A氏はためらいながら数人を差した。加害容疑者たちは後ろ向きの状態だったが、A氏は彼らと再び顔を合わせることにショックを受けたようで、顔を上げることができなかった。

暴行事件はもとより、多くの刑事事件の捜査において、犯人識別の際には、被害者や目撃者の顔が露出しないようにするのが基本だ。しかし警察はこれを無視し、被疑者が取調べを受ける刑事課の取調室で、被害者を加害者に対面させた。

さらにA氏は、取調べを受けるために出頭した際、警察署の裏門で、加害者家族のH氏(22)らに取り囲まれ、脅迫を受けた。

警察関係者は、「犯人の識別室が加害者一人しか入れないほど狭く、被害者の同意を得たうえで加害者を直接指差すようにした」と説明した。

しかも蔚山南部警察署で金警長(39)が、A氏に対し「おれは密陽が故郷だが、(お前たちが)密陽の水を濁した」と暴言を吐いていたことが分かった。蔚山地方警察庁は、近く金警長を懲戒処分する方針だ。

また警察は、A氏の取調べを最初の一回だけ女性警官にさせただけで、その後は「加害者があまりにも多く、女性警官の中に捜査の専門家がいない」として、男性刑事がA氏を取調べていた。

▲誇張と嘘だらけの発表〓警察は7日に発表した検挙報告書と記者に配布した資料で、「A氏(14、中3)の妹(13、中2)も、7月と9月の2回に渡って、A氏と共に昌原(チャンウォン)と密陽で暴行を受けた」とした。しかし妹は、鈍器で殴られはしたものの、暴行はされていないことを、被害者と加害者がいずれも認めている。

警察が、加害生徒たちが属していたと明らかにした「密陽連合」の実体を誇張した疑いも提起されている。警察は、「密陽連合のメンバーの大半が全身に入れ墨をし、体重が80kg以上の高校生犯罪グループ」であり「犯罪団体構成容疑に対する集中捜査を行なう方針だ」とした。

しかし記者が確認した結果、指などに「王」の字の入れ墨をした生徒が4、5人いるだけで、全身に入れ墨を入れた生徒は一人もいなかった。加害生徒の大半は「密陽連合という言葉は、警察署で初めて聞いた言葉だ」と主張している。

▲事件縮小の疑惑〓警察は当初、「拘束された41人のうち、暴行に直接加わった17人を逮捕し取調べを行い、未検挙者75人に対しては追跡中だ」とした。

しかし警察は、8日に3人、11日に9人の合わせて12人だけを逮捕し、29人は犯行の事実を否定しているとして書類送検した。

警察は、「追加の犯行事実が明らかになっていない」として、最初の加害生徒の身柄拘束から6日経った12日に、捜査を打ち切った。

警察は、「一部の加害生徒が『密陽連合』と言ったので、彼らが皆この団体に属していると考えた。犯罪団体かどうかを捜査したが、容疑を発見できなかった」と説明した。

警察はまた、「女性警官が被害者の調査をせず、警長が被害者に暴言を吐いたことは誤まりだった」という謝罪文をホームページに掲載した。



鄭在洛 raks@donga.com