週末に学術行事に参加するため済州島(チェジュト)へ行ってきた。ちょうど済州島には日本の関西地方に居住する済州道民会会員たちの故郷訪問行事が行われていた。私が泊まっていたホテルにも約200人の在日韓国人が泊まり、ロビーやエレベーターで日本語をしゃべる人を簡単に見つけることができた。夕飯のとき、(性売買)特別法が話題になると、「済州島に悩みの種がもう一つできた」という冗談交じりの話が出た。性売買特別法のため、日本人観光客が大きく減るだろうし、日本人観光客が減るのは済州島観光にはマイナスになるということだ。
◆帰京して「9時のニュース」を見ると、性売買に従事する女性たちによるデモ現場を生々しく報道していた。デモに出た人たちは、「性売買に対する取り締まりを07年までに猶予しろ、生計対策が立てられるようにしてくれ」と求めた。記者のインタビューに応じたある女性は、自分の職業で生計を立ててきたのに、これからどうすればいいかと堂々と話した。デモは日常的に見てきたが、おかしなデモもあるなと思った。売春をする女性が大明天地に自分を「私、売春している」と明らかにする点もそうだし、全国に流れるテレビニュースのカメラの前で堂々としている姿がそうだった
◆インターネットにも性売買特別法の関連記事が溢れていた。「警察、性売買犯罪通報補償金支給」、「性買受の20代、腹立ち紛れに警察に通報」、「住宅街、寮に浸透する性売買」、「7日、全国の性売買区域代表、汝矣島(ヨイド)集会計画」などなど。特別法の施行によってどんなことが起きているのかをかいま見せてくれる記事のリストだ。
◆改革政治を成功裏に展開するには社会・経済的土台が堅固でなければならない。とくに、経済事情が厳しいとき改革政策を実施するのは非常に難しい。秋夕(チュソク、旧暦のお盆)の時、政界に伝えられた民心によれば、民生経済が今より悪くなる余地がなく、参与政府に対する支持度も非常に低い。参与政府は脆弱になった社会・経済的土台の上で革新的な改革政策を展開している。一般に改革政策は大衆的支持を取り付けるのが難しいものだ。ましてや民生経済が脆弱で、民心がよくないときは改革がむしろ不満をもたらす。現在、参与政府が抱えているジレンマである。
李洙勳(イ・スフン)客員論説委員(慶南大学教授・国際政治経済)leesh@kyungnam.ac.kr






