アルカイダ、韓国をテロ対象国に指定

国際テロ組職アルカイダが韓国をテロ攻撃の目標に指定したことを受け、政府は全ての在外公館に在外韓国人に対する安全措置を緊急指示し、全国の空港、港湾など主要施設に対する非常警戒に突入した。

政府は２日午前、大統領府で国家安全保障会議（ＮＳＣ）常任委員長の鄭東泳（チョン・ドンヨン）統一部長官の主宰で緊急ＮＳＣ常任委員会を開き、アルカイダのナンバー２のアイマン・アル・ザワヒリが１日、「米国、英国と一緒に韓国を攻撃しろ」と促したことに対する対策を話し合った。

外交通商部は同日、潘基文（バン・ギムン）長官名義ですべての海外公館に対し、公館施設への警戒およびセキュリティーに万全を期し、船舶など韓国企業関連施設と財産、在外韓国人の身辺安全を保護するため、より強化された措置を取るように緊急指示した。

韓国軍合同参謀本部（合参）も３日、イラクに派遣されているザイトゥーン部隊を含めて、全軍に対してテロに備えた態勢強化指針を緊急に下した。合参はまた、国家と軍事重要施設の警戒防護態勢を強化し、国家機関とテロ関連諜報を共有するように各軍に指示した。「７０７特殊任務大隊」をはじめ、特戦司令部部隊や化学兵器防護司令部など、対テロ作戦部隊に対しては直ちに出動できるように待機命令が下された。

法務部は国際テロ容疑者をはじめ、主なテロ団体の組織員４０００人余りに対し、「半永久」入国禁止措置を取った。また、国際テロ分子やテロ容疑者が偽造パスポートを使って入国を試みることに備えて、空港と港湾に偽造・変造の疑いがあるパスポートは必ず精密鑑識を実施するなど、入国審査を強化するようにした。法務部は不法滞在者と国際テロ組織が連携する可能性もあると見て、不法滞在者への取り締まりも強化することにした。

さらに警察は、テロに備えて全国の空港と港湾、米国大使館、米軍関連施設などに対する警備強化に突入した。仁川（インチョン）や金浦（キムポ）など主要空港には警察特攻隊と探知犬、テロ対応装備などが配置された。

一方、米中央情報局（ＣＩＡ）は、韓国、米国、英国に対する攻撃を促したアルカイダの録音テープがザワヒリ本人によって録音された本物であると結論を出したと、ＣＩＡ関係者が２日明らかにした。

１日、アラブ系衛星放送のアル・ジャジーラテレビを通じて放映された録音テープでザワヒリは、「イスラムの若者よ、私たちが死んだり逮捕されたりしても引き続き（抵抗の）道へ進め。神様と予言者を裏切るな」と聖戦を訴え、韓国、米国、豪州、ポーランド、ノルウェーなどを攻撃対象に挙げた。