游錫坤・台湾総督府秘書長が先月25日、日本最南端の沖縄を「非公式」訪問した。「南米歴訪を終えて、帰途に台風に襲われて不時着した」というのが台湾側の説明。両国間の外交関係が途絶えている状態だが、游錫坤秘書長は5〜6時間沖縄にいながら、「国賓に準じる歓待」を受けた。沖縄副知事が空港に出迎えてにきて、不便なことはないか察した。中国政府は日本側に「深刻な憂慮の意」を伝え反発した。東京の外交街では台湾と沖縄が近距離だという点を挙げて、当時の状況が不時着するほど切羽詰っていたのかについて、首をかしげる向きか少なくない。
◆台湾問題は中国外交のアキレス腱だ。中国と国交を結んだ国が台湾と交流する動きを見せると、あらゆるチャンネルを総動員した圧力攻勢で断念させようと取り組む。しかし、日本は中国の反発を予想しながらも、忘れようとするとまたも「台湾カード」を切り出す。この前も、与党の自民党の国会議員や地方議員約90人が台湾訪問を強行した。日本政府は李登輝前台湾総統の訪日許容説を流してから、中国が反発すると、ひそかに撤回したこともある。
◆日本はパワーがあるからそうだとしても、東南アジアの「小国」シンガポールの向き合い方は注目に値する。李顯竜首相は7月、副首相という肩書きを持って台湾を訪れ、陳水扁総統と会談した。中国がこれに対する仕返しとして「シンガポール貿易博覧会」を取り消したが、彼は予想していたかのように淡々とした反応を見せた。「一つの中国という原則を尊重する」と言って中国をなだめる一方で、対外政策の独自性を強調して国際社会に強い印象を残した。
◆日本企業のある役員は、「シンガポールの等距離外交は香港、上海と競争しなければならない状況の下で、中国経済圏に編入されないために選択した生き残りの戦略」と説明した。韓国は脱北者と北朝鮮問題はもちろん、中国がやっきになっている台湾問題においても守勢に追い込まれている。高句麗史をめぐる論争をキッカケに中国を見直すようになったが、相手の機嫌を損ねる発言や行動はどうしても控える。もちろん、外交が感情に振り回されてカタルシスを追い求めるやり方でアプローチしては困る。しかし、図体にいじけることのないシンガポール外交の力強い気性だけは学ぶ必要があるのではと思う。
東京=朴元宰(パク・ウォンジェ)特派員 parkwj@donga.com





