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ケリー候補、海外米軍削減計画を批判

Posted August. 19, 2004 22:12,   

米民主党大統領選候補のケリー上院議員が、ブッシュ大統領が発表した「海外駐留米軍の3分1撤退」計画について「誤った時点に誤った信号を送っている」と批判した。ケリー候補は18日午前、オハイオ州・シンシナティー参戦勇士会の演説で「核兵器を実際に持っている北朝鮮と交渉を進めている時点に、在韓米軍1万2000人をなぜ一方的に撤退させるのか」と述べ、このように指摘した。

ブッシュ大統領は2日前に、同じ場所で、海外駐留米軍の削減計画を明らかにした。ケリー候補も、長期的な観点では海外駐留米軍の削減に賛同するとの立場を示していた。ケリー候補のこの日の発言は、とくに在韓米軍を撤退または削減するとしても、北朝鮮との核交渉や韓半島軍縮交渉と結び付け、ひとつのカードに活用すべきだとの認識を示したものと受け止められる。

民主党を支持する一部韓半島専門家らもこれまで、在韓米軍を削減するとしても、前進配備された北朝鮮軍を後方に撤退させるのを含め、韓半島軍備削減と結びつけた交渉カードに活用しなければならない、との見方を示してきた。

ケリー候補は、またマケイン上院議員(共和党)の話として「北朝鮮の脅威が韓国戦争(1950〜53)以降、最も高まっている状況下で、在韓米軍を撤退させるのが特に懸念される」と話した。その上でブッシュ大統領の計画については「曖昧で急造されたもの」と批判した。

同候補は、とりわけ「(ブッシュ政府の削減計画が急いで発表されたために)実際のものよりも、米国の意図と安保公約意志について、国際社会がさらに多くの疑念を抱くようになった」と叱責した。さらに「この計画は06年まではスタートもできず、完成までは10年かかる」と付け加え、その実効性についても疑問を提起した。

ケリー候補は、ブッシュ政府の削減計画が同盟諸国との連係を抜きにしたまま一方的に進められていることに懸念を示し、今後国際社会で脅威が発生した場合に同盟諸国の協力を確保できなくなるだろうと指摘した。また、「世界が変わったから、米国の姿勢も変化しなければならない。国際脅威への防御に同盟諸国を参加させることが肝要だ」と強調した。

ケリー候補は、今年6月に発表した外交安保構想では、北朝鮮核問題をめぐった米朝両国交渉を6者協議と併行するよう求めていた。また、両国交渉の議題として、核問題のほかにも韓半島(南北)軍隊の削減、休戦協定の代替、南北統一の問題——などを含む包括交渉を繰り広げるとの考えを明らかにした経緯がある。



洪權憙  konihong@donga.com