李晶載(イ・ジョンジェ)金融監督委員長が、任期を1年半以上残した状況で、電撃的に辞意を表明した。李委員長は最近、監査院が行ったクレジットカード特別監査の結果発表と金融監督システムの再編を巡って、関係当局と対立し、進退を深刻に検討してきたという。
市場を重視する正統派の経済官僚出身である李委員長は、また現政権とも多少「コード」が合わず頭を悩ませていたとされ、今回の辞意表明と関係なくないだろうとの見方も出ている。李委員長は先月31日、金融監督委員会(金監委)の金竜煥(キム・ヨンファン)報道官を通じて「最近の様々な状況から考えて退くべき時点だと判断し、休暇期間中に大統領府に辞意を表明した」との立場を示した。
李委員長は、先月26日から30日まで休暇を取り、31日には出勤した。李氏は辞意を表明した後、記者たちに対して「(辞意表明を)長らく悩んできた」とし「(無責任だという)非難は甘受する考えだ」と話した。また、金監委と金融監督院(金監院)の幹部たちと昼食を取る席で「過ぎてみると、人生は芝居のようだ。いま芝居の第1幕が下ろされようとしているが、そのうち俳優は忘れられるだろう」とも語ったという。
大統領府は、正式には辞表受理が決まっていないとしているが、後任者の選任作業に入っているもようだ。李委員長の後任には、李東傑(イ・ドンゴル)金監委副委員長と柳志昌(ユ・ジチャン)産業(サンオプ)銀行総裁、鄭健溶(チョン・コンヨン)元産業銀行総裁、アジア開発銀行(ADB)の尹増鉉(ユン・ズンヒョン)理事などが取りあげられている。
李委員長は、財務部・理財局長などを経て金監委副委員長と財政経済部次官を務めた。その後、法務法人・律村(ユルチョン)に勤めた後、現政権がスタートした直後の昨年3月に、3年任期の金監委員長に就任した。
鞖克仁 bae2150@donga.com






