盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、最高検察庁中央捜査部廃止論に関する宋光洙(ソン・グァンス)検察総長の発言に真っ向から反ばくするなど、大統領と検察総長の葛藤は尋常ではなさそうだ。盧大統領は、「強力な権限を持った検察総長が、公開で過激な表現をしたことで、国民は不安を感ずる。国家綱紀の乱れに値する」と閣議の席上で非難した。大統領と検察総長の類のない葛藤で国が騒々しくなり、検察権の独立が損なわれる事態に展開しないか心配だ。
宋総長は、「国民の指弾を受けることになれば、自ら首を断つ」と述べ、事態の展開方向によっては、任期前でも辞任する意思をほのめかした。盧大統領の総長任期制発言も、宋総長に対する警告の意味を持つ。大統領と検察総長の発言いずれも、検察権独立のために検察庁法に規定された総長任期制(2年)の精神を損なうものであり、不適切だ。
実体の如何をめぐり攻防があった「中央捜査部廃止論」は、大統領の発言で実体が確認された。政府は腐敗防止委員会に「高級公職者不正調査処」(公不処)を設置するとともに、中央捜査部の機能縮小を含め、存廃まで検討したようだ。しかし、高級公職者と大統領の親戚、検察を捜査する公不処を設けても、中央捜査部を廃止しなければならない理由はないだろう。
中央捜査部は、憲政史上初の大統領選挙資金捜査を通じて、政治資金の透明化に寄与したという評価を受けた。公正性の是非がなかったわけではないが、検察が政権初期に「生きた権力」に手をつけたことは初めてだった。中央捜査部廃止論は、中央捜査部の機能を大統領の直属機構に移そうとする案であるとの疑念を受ける恐れもある。
検察改革は各界の意見を聴いて、公開論議されなければならない。大統領と検察総長の葛藤の様相が深まることは、決して望ましいことではない。






