Go to contents

「私はサンドイッチ監督…」朴成華監督代行が心境語る

「私はサンドイッチ監督…」朴成華監督代行が心境語る

Posted June. 10, 2004 22:31,   

한국어

#1 トルコとの1回目の評価戦が行われた2日、ソウルワールドカップ(W杯)競技場に彼はジャージ姿で現われた。公式インタビューの席に出る監督はスーツ姿がしきたりになっている。しかし、彼はジャージ姿を固守した。

#2 5日、トルコとの2回目の評価戦と9日行われた06ドイツW杯アジア2次予選ベトナム戦ではスーツ姿だったが、顔はずっと強張ったままだった。周りに「ファンの見る目があるから…」と言われてスーツを着込んだものの、自分に合わない服を着ているように不機嫌そうだった。

過渡体制の首長として居ても立っても居られない朴成華(パク・ソンファ)監督代行(49)の立場が、鮮明に浮き彫りにされた場面だ。

ベトナム戦2—0の勝利の喜びがまだ尾を引く9日の深夜。国家代表チームの宿舎である大田(テゾン)スパピアホテルで朴監督代行と向かい合った。久しぶりの明るい表情だった。

「私に任せられた役目を全うすることができたようですっきりしています。体力が底を付いた中でも最善を尽くしてくれた選手たちに感謝するばかりです」。

4月19日、ウンベルト・コエリョ前監督の電撃的な辞任後、パラグアイ戦(4月28日、0—0)を皮切りにベトナム戦まで彼がベンチを守った4試合の成績表は2勝1分け1敗。賛辞を受けるに値することはあっても、非難されるような成績ではない。

しかし、1年4ヵ月間首席コーチとして支えたコエリョ前監督と共に退けず、「代行」の名を付けたまま中途半端に代表チームをまとめながら経験した心の葛藤は並大抵のものではなかった。「どうして一緒に辞退しなかったのか」という批判、「監督職に欲があるのでは」という疑惑の視線…。その都度、彼の心は深く傷付けられた。

ここにいたり、朴監督代行はずいぶん前から心を決めていたかのように、立場をはっきり示した。

「トルコとの1次戦で負けるや、むしろ私にもっと権限を与えるべきだとの意見が多くなりました。しかし、私は欲がなかったです。コエリョ前監督と共同で責任を負わなければならないところなので、欲を出す立場でもありませんでした。私の任務は新任監督が来るまで、選手たちの調子を最善の状態に保つことで、それ以上でも以下でもないと思いました」。

朴監督代行は、「協会がアジアンカップを控えて本格的に訓練が始まる27日以前に新任監督問題に決着を付けると言っているため、私の役目はベトナム戦で終わった」とし、「14日からスタートする青少年代表チーム(19歳以下)訓練にのみ邁進する」と計画を述べた。

コエリョ前監督との不和説についても「100%意見の衝突がなかったとは言えないが、不和とまで言うほどではなかった」と話した。異なる文化圏で成長したのだから当然起こり得る過程だったという話だ。朴監督代行は、「コエリョ前監督が失敗した原因もここから見つけることができるだろう」と話した。敏感な事だと思ったのか、慎重な言葉遣いだった。

自律を重視するコエリョ前監督は、誰かが先に立ってリードしなければならない韓国選手たちとの文化的違いを乗り越える時間が足りなかった。そのため既存の選手に頼り続けるしかなくて変化を見出せず、自分のカラーを見せ付けることができなかったというのが朴代行の分析。

02W杯4強神話に酔いしれてこの2年間下り坂を辿り続けながら「コエリョ号」を難破させた選手たちを責める気持ちはないのか。

「日本もW杯後、私たちと同じような過程を経て、最近安定を取り戻しました。一部で心配しているほど、選手たちの精神状態が緩んでいるわけではありません。最高の華やかさを味わった選手たちに、新しいビジョンを提示できなかったのが指導者として残念なだけです」。

朴監督代行はすべての責任を自分のせいにした。



金尙浩 hyangsan@donga.com