政府は、勤労監督官が派遣勤労者問題に対して司法警察権を行使できるように法規定を見直すなど積極的に不法派遣勤労を防ぐことにした。
労働部高官は28日「不法派遣勤労をこれ以上放置することはできない」とし「来年から勤労監督官が不法派遣勤労に対して司法警察権を行使できるように法を改正する」と明らかにした。
現在、勤労監督官は勤労基本法、最低賃金法など9の労働関係法と下位法令に違反した人を立件して捜査することや検察に事件を送致することができる。しかし、勤労監督官は現在「派遣勤労者の保護などに関する法律」(派遣法)に対しては司法警察権を行使することができないため、不法派遣勤労の事例を摘発するか、通報があっても捜査に着手することができない。
各種の不法派遣勤労を根絶したいという政府の強い意志は化学、鉄鋼、電子、電気業種での不法派遣に対する調査計画と相まって業界に少なからぬ波紋を呼びそうだ。
▲不法派遣の実態〓代表的な不法事例は、△正社員と派遣勤労者が同じ場所で同等な仕事をする、△下請に装って派遣勤労者に対する雇用、人事、労務など全権を行使する、△2年以上雇用しながら正社員に転換させない、などだ。
賃金の搾取も大きな問題だ。例えば使用事業主が派遣事業主に勤労者1人当り150万ウォンを支払っても、派遣勤労者の手には80万〜90万ウォンしか戻ってこない。派遣事業主は退職金などを積み立てず、その利益を取る場合が多い。派遣業社が乱立しダンピング入札が行われたりもする。
労使政委員会の関係者は「正社員の勤労者は、構造調整の際に派遣勤労者たちが先に犠牲になる可能性があるので、派遣制度に異議を提起していない側面もある」と話した。
▲政府の解決策〓政府は来年初め、勤労監督官を140人を増員して不法労働行為に対する取り締まりを強化する方針だ。また、派遣勤労者資格と処罰規定などを強化した派遣法の改正案を今年下半期に立法する計画だ。
政府の不法派遣に対する強力な取り締まりは、雇用を希望する派遣勤労者と少ない金で労働の柔軟性を確保してきた企業の暗黙の合意で持続された不法派遣慣行にクサビをさすものとみられる。
韓国経営者総協会の李ドンウン常務は「政府が事業所別の作業環境や慣行を考慮しないで、硬直的で一律的な基準を強いれば、生産過程の非効率化をもたらす恐れがある」と話した。
李鍾鎡 taylor55@donga.com






