政府が事実上イラク旅行を禁止したことは多少手遅れた感があるが、正しい選択だ。イラクの抵抗勢力に抑留されていた牧師ら7人が解放されたものの、事業などを理由に「勇敢な」韓国人がイラクを訪問する可能性が依然あるため、一時的にしろ国民の危険地域への出入りを制限すべきだ。
イラクに滞在中の約150人の民間人も政府の勧告に従ってできる限り帰国するか、近隣国に退避することを望む。三日置きに発生した二度の抑留事件が無事解決されたからといって、安堵してはいけない。昨年11月に韓国人二人が殺害された事件を思い出し、慎重に行動すべきだ。
イラクの抵抗勢力は、自衛隊撤退を促すための脅迫手段として3人の日本人を拉致し抑留している。民間人がテロの攻撃目標となれば、個人が不幸にさらされることはもちろん、まかり間違えば政府までも泥沼に陥ってしまう。ソヒ・ジェマ部隊派遣に続き、追加派兵を約束した韓国がこうした犯罪の対象にならないと楽観することはできない。牧師らを抑留していたイラク人が米国、英国、日本には敵愾心を見せても、韓国に対しては友好的だったからといって緊張を緩められる状況ではないのだ。
テロリストらは外国人の身分や滞在目的を考えて行動しない。3人の日本人は自衛隊派兵に反対するなどイラクに友好的な性向にもかかわらず、犯行の標的となった。18歳の少年を含めた人質をナイフで脅し、「自衛隊を撤退させなければ殺す」と警告した拉致犯は最悪の場合、極端な行動をする可能性もある。
戦時であったとしても、民間人の拉致は到底許されない卑劣な犯罪だが、イラク抵抗勢力の理性的な行動を期待しがたいというのが現実だ。最も確かな安全対策は当分イラクに行かないことである。





