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東洋と西洋の代表的な古典を科学的に解き明かした2冊の新作

東洋と西洋の代表的な古典を科学的に解き明かした2冊の新作

Posted March. 05, 2004 23:07,   

三国志サイエンス/ギリシア・ローマ神話サイエンス

金テホ・李ジョンモ作/282ページ/各巻1万2800ウォン/ホイッスラー

三国志は東洋最大のベストセラーであり、ギリシア・ローマ神話は西欧文明入門のための必読書だ。上記の2書は、東洋的世界観と西洋的神話観を代表するそれぞれの古典を土台にして古典の中に溶け込んでいる科学的論争の種を抜き出しておもしろく書き上げたものだ。

9尺の長身の関羽の身長と彼の武器の82斤もある青竜偃月刀の重さについて話してみよう。漢の時代は1尺が22.5センチだった。したがって、8尺の張飛は180センチ、関羽は2メートルを少し越える。偃月刀の重さも、当時1斤が約200グラムだったので16.4キログラムだという。これを「箸のように回した」関羽の力はちょっと複雑な数学公式によって3.6馬力に上る。1馬力は1秒間に75キログラムの物体を1メートルの高さに引き上げる力だ。現代の普通の人の力が0.5馬力だというから関羽の力はその7倍に当るわけだ。

当時の戦争は馬車が中心で、馬に乗る時に足を固定させてくれるアブミも開発される前だった。遊牧民出身でアブミなしに自由自在に馬に乗ることができた騎兵中心の董卓と呂布軍が連戦連勝した理由がここにある。

しかし、この本の魅力は三国志に限らず、テーマによって東西と古今を自由自在に行き来しているところにある。「黃巾賊の乱」と関連して「雄鳥がめんどりに変わった」という詭弁がはたして可能だろうか。荒唐無稽な話だと無視するかも知れないが、案外この本は自然界で性の転換が可能な生物もいると説明する。その際、今年のアカデミーでアニメーション作品賞を受賞した「ニモを捜して」の主人公である魚カクレクマノミを例に挙げる。カクレクマノミはメスが死ねば、オスがメスに性転換して、一番大きな子が繁殖用のオスになるという。

この本は物理学、天文学、暗号学、麻酔学、ゼノンのパラドクスなど西洋科学だけでなく、陰陽五行説、骨相学、縮地法など東洋的科学も分かりやすく説明している。

「ギリシア・ローマ神話サイエンス」は、神話が創り上げた世界をさらに体系的な科学言語で描き直している。宇宙と地球の起源に対する神話でカオス理論とガイア理論を引き出す。ゼウスの率いるオリンポスの神々とクロノスの率いるチタン族の間の戦争では、嘔吐を防ぐ「血管脳障壁」と中枢疲労を起こすセレトニンなど生理学の知識が紹介される。プロメテウス神話では永生(ゼウス)に向けた人間の挑戦として幹細胞を、ペルセウスの羽の付いたサンダルでテレポーテーション(瞬間移動)を、イカロスの飛行では地面に近く飛ぶほど揚力が高くなるという地面効果が説明されている。

テレビ・シリーズ「Xファイル」は、合理性の信奉者スカリーよりは神秘現象を信じるモルダーの方に立っている。しかし、誇張された歴史と象徴的神話さえ科学の言語で解き明かす2冊の本を読んでいると、未来の人間はモルダーよりスカリーの味方だという気がしてくる。



權宰賢  confetti@donga.com