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原資材難、中小企業を直撃 98年以来最悪

原資材難、中小企業を直撃 98年以来最悪

Posted February. 29, 2004 23:22,   

「分譲価格を公開するとの話が出てきて以来、建設市場がさらに委縮しているうえ、原資材の価格は前年比30%以上上昇となりました。景気回復に備えて新製品を開発しているが、稼いでおいたものがないから設備投資も難しいですよ。各銀行も、中小企業への融資が増えすぎたとして貸し渋っています」。

仁川(インチョン)西区・ソクナム産業工業団地で、マンション向けガスボイラーの部品と精密機械部品を生産している㈱イゼンテックの金載祐(キム・ジェウ、42)社長は、苦しい心情をこのように打ち明けた。

内需の低迷が長引いているうえ、原資材価格の上昇まで重なり、中小製造会社の「体感景気」は昨年末よりも悪化しており、今後の見通しもさらに暗くなりつつある。また、中小企業の原資材難は通貨危機の真っ最中だった98年以降、6年ぶりの最悪になったことが、調査により分かった。

▲体感景気の悪化〓信用保証基金が年間売上高10億ウォン(約1億円)以上の信用保証使用会社1700社を対象に実施した中小企業景気展望指数(BSI)の調査によると、今年第1四半期(1〜3月)の実績BSIは82で、前年第4四半期(10〜12月)の103に比べて急落した。信用保証基金が先月29日発表した。

BSIが100未満ならば、現在の実績を悪く評価している会社が「良い」と評価している会社より多いことを意味し、100を超過すればその反対を意味する。また、第2四半期(4〜6月)の景気展望BSIは97で、前年末、各中小製造業者が示した今年1四半期の展望値104に比べて低くなっており、今後、景気が悪化するものと予測している。

景気展望BSIの場合、昨年第3四半期(7〜9月)以降、2半期連続した上昇傾向が止まり、下落傾向に転じた。回答企業は、景気展望を「悪い」とみている最も大きな理由に「原資材価格の上昇」(36.8%)を選んだ。

続いて「国内需要の減少」(30.3%)、「資金事情の悪化」(27.5%)、「輸出需要の減少」(7.5%)、「販売条件の悪化」(5.4%)などの順だった。

▲6年ぶりに最悪の原資材難〓同日、企業(キオプ)銀行によると、2月1日から15日まで、全国の中小企業2064社を対象に「1月中の中小製造業動向」を調べたところ、「原資材の調達事情が困難」と回答した割合が昨年12月の16.8%より12.1%増加した28.9%だった。これは、98年4月(25.6%)以来の最高レベルであり、1月に鉄鋼を中心に本格化した原資材価格の急上昇が決定的な影響を及ぼしたものとみられる。

三星(サムスン)経済研究所の丁文建(チョン・ムンゴン)専務は「大手企業を中心に輸出好調が続いているが、中小製造企業は、原資材価格の上昇などで景気回復の効果を得られずにいる『両極端化』が進んでいる」とし「とくに、中小企業の場合、景気の転換期にむしろ資金不足に陥ることがあることから、政府の制度的支援が求められている」と話した。



朴重鍱 sanjuck@donga.com