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「閔氏ファンド、653億」の真実は

Posted February. 11, 2004 23:40,   

「閔氏ファンド」の真実は何か。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の姻戚である閔景燦(ミン・ギョンチャン、拘束)容疑者が投資資金を集めた事件に対する警察の捜査が終了段階で、閔氏・警察と閔氏のインタビューを公開したニュース週刊誌との主張が食い違って、誰の言葉が真実なのか分からなくなっている。

検察の送致日(13日)を2日後に控えている警察は11日、ファンドを集めたことのない閔氏がこれまで嘘をついたものと事実上結論を下した状態だ。しかし、10日「時事ジャーナル」が閔氏とおよそ10回にわたって行ったインタビュー内容を公開し「閔さんと警察、大統領府が事前に口裏を合わせた疑惑がある」と報じて、この事件に対する疑惑はさらに増幅している。

▲複雑な「真実ゲーム」〓10日発刊されたこの週刊誌には、閔氏が収監された後の6日警察署で行ったインタビューで「朴社長という人の名義で口座を新たに作って(投資資金を)整理した」と話したことになっている。すなわち、閔氏が警察の調査を受けながら巨額の投資資金を誰かの口座に移す「口座ロンダリング(洗浄)」をしたということだ。

緊急逮捕状態で警察の助けなしに「口座洗濯」ができないというのは常識。このために警察がこの事件をもみ消すために閔氏の口座洗濯に手助けしたという推測が出ている。時事ジャーナルは「記事にしたすべての内容は録音されている」ことを明らかにした。

しかし、警察庁の李相元(イ・サンウォン)特殊捜査課長は「すべて推測の記事」とし、「(閔氏が収監された)ところの面会室はガラスに遮られている。収監者と面会者が話すためにはお互いにガラスに顔を近くくっつけないとならないし、そうしても音がよく聞こえないのに、どう録音をしたというのか」と言い返した。

また、李課長は「面会内容は立ち会いの警察官が記録をするのに、その記録には『朴社長』云々する内容は全くない」ことを明らかにした。閔氏も10日に公開した自筆の陳術書で「報道内容は事実無根であり、報道を取り消さなければ法的責任を問う」とまでした。

しかし、警察は報道内容の確認のために捜査をさらに進める意思はないとして、後味の悪い形となった。閔氏は「時事ジャーナル記者と対質もできる」と主張したというが、いざ警察は「対質までする必要があるのか」と否定的な反応。また、警察はインタビューをすべて録音したと主張する時事ジャーナルの記者を召喚して調べる計画もないとした。

▲疑惑、自ら招いた警察〓捜査終了を前に警察の捜査に成果がないことに対して「警察がこの事件の実体を明らかにするのは事実上不可能ではないか」という観測が出ている。それに、警察が大統領府の指揮を受けて捜査を前もって調整したという疑惑さえ提起されている状況だ。こういうなかで「閔氏ファンドは実体のない嘘」という警察の暫定的な捜査結論が仮に真実だとしても、その言葉を信じる人が少ないというのがまた他の問題だ。

また、先月31日に閔氏を出国禁止させた警察が、3日午前までこの事実を隠すなど事件の初期段階で、閔氏を保護しようとするような態度を示したのも、信頼度を落とした決め手だ。

結局、この事件は13日に送致した後、検察の捜査を通じて実体が明らかになるものとみられる。宋光洙(ソン・グァンス)検察総長は11日、国会の聴聞会で「警察が閔氏事件を送致すればいかなる偏見も持たずに徹底的に捜査する」ことを明らかにした。



李完培 roryrery@donga.com