ベトナム政府が鳥インフルエンザが発生した12の省で、ニワトリとカモなどを含めてすべての家禽類を廃棄するようにする超強硬策を取った。17日までに鳥インフルエンザ推定患者の13人が死亡し、5人の鳥インフルエンザ疑心患者がさらに発生したことを受けた措置だ。
今回の措置は、ベトナム最大都市のホーチミン市当局が世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機構(FAO)の勧告によって、すべての家禽類の販売を禁止したのに続いて取られた措置で、他の地域に拡散するものとみられる。
ベトナム農林開発部の関係者は「数百万匹のニワトリとカモが廃棄されれば、飼育農家の被害が大きいが、鳥インフルエンザウイルスの拡散防止のために不可避だ」と説明した。
今までベトナムでは、鳥類インフルエンザの推定患者が18人発生して、このうち13人が死亡した。彼らのうち、4人に対してはWHOの検査結果、鳥インフルエンザに感染していたことが公式確認された。それに加え、また他の5人の鳥類インフルエンザ疑心患者がさらに発生したことが17日報告された。
ベトナム南部地方の病院関係者たちは、11日と13日にそれぞれ入院した21歳の女性と25歳の男性が鳥インフルエンザウイルスの一種であるH5N1に感染していたのと類似の症状を見せたことを明らかにした。ベトナム南部で鳥インフルエンザの疑心患者が発生したのは初めてだ。また15、16日にはハノイ市一帯で生後1歳の赤ちゃん3人が似た症状で入院したとハノイ市当局が明らかにした。
これと関連して、WHOは17日、鳥インフルエンザは主に生きている家禽類を通じて感染しており、人の間で感染する可能性はないことを明らかにした。WHOは病気のニワトリが排泄をするときに鳥インフルエンザウイルスが空気に乗って広がると説明した。
家禽類は一応鳥インフルエンザにかかっても何匹かは生き残ることができるし、これらが約10日間続けて汚染した排泄物を出すため、注意が求められるとWHOは呼びかけた。また、家禽類が狭い所で飼育されていて飼育業者たちもウイルスを吸いこむ危険に晒されていると警告した。
しかしWHOは、鳥インフルエンザウイルスは家禽類を調理過程で死んでしまう、とも付け加えた。
一方、鳥インフルエンザが人の間では感染する可能性が少ないというWHOの見解について、専門家たちは「鳥インフルエンザの類似症状で治療を受けて死亡した患者家族の場合をよく見れば、人体による感染可能性も排除できない」と主張している。
權基太 kkt@donga.com






