米国が提出した国連安全保障理事会のイラク決議案が全会一致で採択されたことで、米政府は「イラク戦争の正当性を国際社会が遅ればせながら認めた」という大義名分を得た。しかし今回の外交的勝利が、イラク派兵と資金支援という「実質的支援」につながるかは不透明だ。
▲安保理理事国「賛成票は投じたが…」〓米政府が土壇場でアナン国連事務総長の役割を広げるなど部分的に修正したものの、今決議案は徹底的に米国の国益を反映している。イラクの政治懸案に米国が独占権を行使し、イラク内の多国籍軍を米軍が指揮するとしている。
このため、「安保理団結のため」とやむを得ず賛成票を投げた理事国の不満は解消されていない。国連が依然として米国に引きずられているうえ、イラク人に統治権を移譲する時期が明らかでないからだ。
安保理表決直後、フランス、ドイツ、ロシアの三大反戦国だけでなく、中国、パキスタン、シリアなどの国連大使も、ともに「イラク復興の第一ボタンをかけたに過ぎない」と指摘した。
▲「決議案と派兵は別物」〓仏独ロは表決直後、「派兵と資金支援の意思はない」と釘をさした。このように明らかに線を引くことで、今後米国との交渉で譲歩を得ることができると考えたのだ。仏独国内では、イラクに軍隊を派遣することは大義名分もなく危険だという反対世論が多い。
米国が追加派兵を期待したパキスタンも、「派兵の可能性はない」としている。パキスタンのアクラム国連大使は、「決議案は、多国籍軍と(米英)占領軍は別の存在であることを明確にできなかった」と不満を露にし、「パキスタンは、イラク多国籍軍に兵力を送る能力はない」と述べた。
一方、米国と首脳会談を控えている日本は、17日、福田康夫官房長官を通じて、「多国籍軍の任務の中で治安維持を除く部分では、自衛隊が協力できる」と肯定的に答えた。
▲アジアへの圧迫を強化する米国〓このような国際気流のためか、米国内の反応は暗い。パウエル国務長官は、「追加の派兵規模を特に規定したくない」とし、断定的な表現を避けた。ラムズフェルド国防長官は、「どれほど多くの国がどれほど多くの兵力を送るかは、時間をかけて見なければならない」と語った。
米紙ニューヨーク・タイムズは、「ブッシュ大統領は、反戦国家を満足させるために、速かにイラク人に主権移譲しなければならない課題を抱えることになった」と分析している。
米国は、イラク戦の正当性が認められただけに、派兵を要請した韓国など14ヵ国に対して派兵外交を強化するものとみえる。ブッシュ大統領は、アジア太平洋6ヵ国の歴訪とアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会談で具体的な派兵問題を取り上げる模様だ。パウエル長官もAPEC閣僚会議に出席して、各国の支援を要請する方針だ。
朴來正 maypole@donga.com ecopark@donga.com






