米国がイラクの治安対策として進めている国連安保理での多国籍軍派兵決議の可決が難航している。
派兵候補諸国が「多国籍軍の指揮権を国連が引き受けるべき」と要求しているのに対し、米国はこれを死守する意向を強調しているからだ。
米CNNテレビが21日報じたところによると、米政府は、イラク再建費用の95%を米国が負担している点などから、指揮権の確保を当然なものと認識している。パウエル米国務長官もこの日、国連本部で記者会見し「指揮権の引継ぎは、きょうの議題ではない」と言明した。
しかし、派兵候補諸国の態度は冷淡だ。
フランスのザック・シラク大統領は21日「イラク統治権を米英連合軍が国連に渡すときのみ、派兵を決めたい考えだ」と明言した。シリアなど一部の安保理理事国は、派兵を前提とし、米英連合軍に撤退日程の提示まで求めている。
米CNNテレビによると、こうした状況から、新しい決議が近く採択されるだろうという、楽観的な見方を示す人は、米政府内にもほとんどいないという。
たとえ決議が採択されても、派兵の実行は容易でないものとみられる。パキスタンのムニル・アクラム国連駐在大使は「問題は、パキスタンの世論」とし「われわれが米軍の占領を支援するのではないとのことを、いかにして国民に納得させるかが重要だ」と話した。
ロシア、フランス、中国、ドイツなどもすでに相当数の兵力をアフガンなど紛争地域に派遣している状況であることから、イラク派兵はむずかしいものとみられる。
權基太 kkt@donga.com






