検事の権限は、ドイツ、フランス、イタリアなどの大陸法系の国家で比較的強いと言われている。単純な起訴権以外に、独立した捜査権限と司法警察に対する捜査指揮権まで持っているためだ。これに反して、英米法系の国家では、検事が主に公訴の提起と維持のみを担当するので、検察が特別に力がある機関だとは言いがたい。日本を含め検察権が強いことで有名な国は、たいてい議員内閣制を採択しており、職業公務員制が確立された国家という点も留意して見る価値がある。
◆韓国は、大統領中心制の権力構造を持っていながらも、検察の権能に対しては、大陸法系の伝統を基礎にしている。したがって、検察固有の捜査権や公訴提起の権限も、人事を含め国政全般を総括する大統領の意志に直接・間接的に影響を受けざるを得ない構造だ。5・16軍事政変後、朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が中央情報部という万能な権力機関を利用して、検察だけでなく司法部にまで影響力を行使したことは周知の事実だ。元保安司令官の全斗煥(チョン・ドファン)元大統領は、第一線の治安を担っている警察の士気を重要視した一方、検察に対しては「権威に敏感な法律技術者集団」という程度の認識しかもっていなかったようだ。盧泰愚(ノ・テウ)政権に至るまで、検察はむしろ権力者の目に留まるように努力した側面を否定することはできないだろう。
◆野党時代、公安検察のために多くの被害を受けたと主張してきた金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)元・前大統領は、政権獲得後、検察を改革したのでも掌握したのでもない中途半端な姿勢だったと言える。検察と法曹の生理を十分に知らなかった点もあるが、主な理由は、やはり信じられる長官、総長にだけ執着するという人事政策の失敗にあるだろう。結局は子どもをみな刑務所に送ることになり、検察は検察で、過去いつになく信頼度が低下する結果をもたらしてしまった。
◆光復(日本の植民支配からの解放)後、最初の弁護士出身の大統領を迎えた現政権で、検察は大統領府を含む政治権力との関係をひとまず緊張関係から出発したと見られる。一時期、人事問題を経験した検察は、これ以上失うものがないといわんばかりに、昔なら思いもよらない気勢で、ブラックマネーの裏取引を暴いている。一部では、「検察ファッショ」などの言葉が聞こえるが、構造的社会悪を取り除くのは、検察の基本任務である。他の点はどうであれ、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が検察捜査に干渉しない姿勢であることは、国民と国の将来にとって幸いだと考えるべきだろう。
洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com
鄭城鎮(チョン・ソンジン)客員論説委員(国民大学総長) sjchung@kookmin.ac.kr






