ソウル大など国立大が新規教授任用の過程で、自校出身者に高い点数を与えたり、選考規定上研究実績物として認めてもらえない論文を実績に含ませたり、二重に認定するなどの方法で違法や不正行為を行ってきたことが明らかになった。
教育人的資源部(教育部)は15日、3月から1ヵ月間、全国10の国立大の教員新規任用実態に対する監査を行い、総数40件の違法事項を摘発したと発表した。
このため教育部は、地方国立大の新任教授2名の採用をを取り消ししたのをはじめ、2人を罷兔、解任・停職など重く処罰した。また、他の大学に対しても指摘事項に基づき、警告(48人)、注意(50人)、改善・是正(21件)などの措置を取った。
今回監査を受けた大学は、江陵(カンヌン)大、江原(カンウォン)大、金烏(クムオ)工科大、釜慶(ブギョン)大、釜山(ブサン)大、ソウル大、済州(ジェジュ)大、昌原(チャンウォン)大、忠州(チュンジュ)大、韓国リハビリ福祉大の10大学だ。
▲「自校の後輩だけ満点」〓ソウル大は志願者の出身大学の先輩後輩、学位論文の指導教授など特別な関係にある教授を専攻審査委員に委嘱した事実などがわかり、教育部の警告措置を受けた。
ある地方国立大は教授を募集した際、一部審査委員が出身大学の後輩などには満点を与え、他の大学出身には低い点数を与え、当落に影響を与えた事実がわかり当該審査委員に重い懲戒処分が下された。
また、この大学の任命権者である総長は特定志願者が任用されるよう審査委員に請託したり審査委員を任意に替えたとして、重い懲戒を受けた。
▲研究実績の不当な認定〓当初の審査評価項目の配点基準とは違う採点をしたり、基準より高く、もしくは低く採点した大学も3校もあった。
ある地方国立大は任用点数に反映されない私企業での報告書や未発表研究実績物まで任意に認めて満点を与え、まだ学位資格をそろえてない志願者を合格させ、後で任用を保留したこともあった。
▲国立大で大っぴらな不正〓教育部は大学教育の質的改善のため昨年と今年、国立大教授の定員を毎年1000人ずつ新規に割り当て、各大学が優秀教授を確保するように促してきた。
その間、教授採用過程に不正があるという噂はひろく広がっていたが、教育部によって大規模で確認されたのは今回が初めてだ。さらに、国立大で不正行為が公然となされたきたことがわかり、衝撃を与えている。
教育部の関係者は「審査教授たちが後輩や弟子が合格できるように助けるなど、大学社会の間違った採用慣行が明らかになった。これからは大学教授任用過程が透明かつ公正に実施されるよう、監査を持続的に実施する」と話した。
洪性敦 sungchul@donga.com






