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「イラク戦で、米国に新マッカーシズムの動き」英紙

「イラク戦で、米国に新マッカーシズムの動き」英紙

Posted March. 28, 2003 22:16,   

米国で反戦の動きに対する無分別な弾圧が激しくなり、50年代のマッカーシズムの亡霊が復活していると、英ガーディアン紙が27日付で報じた。

同紙は反戦デモ隊に対する逮捕と拘禁、疎開などが日常化しており、これによって米国の民主主義が、戦争のために犠牲になっている、と伝えた。

▲反転デモ隊の弾圧頻発〓先月米ニューヨーク州オルバニのあるショッピングモールでは、「平和に機会を与えましょう」と書かれたシャツを脱ぐことを拒否した市民が、警察に逮捕された。罪目はショッピングモールに悪いイメージを与えたという「無断侵入罪」。

最近WABC放送の右寄りのトークショーでは、ペンシルバニア州ポコノスで「石油のための戦争反対」プラカードを持っていたある老婆が、「許可を受けなかった」として連行されたいきさつが、おちゃらけのたねとして紹介された。

米女性グループ、ディクシー・チックスの最新アルバムは、1人のメンバーが反戦争意思を明らかにした直後にアルバム順位が急落した。テキサスのクリア・チャンネル・コミュニケーション所属のラジオ放送は、これらのアルバム不売運動を先導しており、戦争賛成集会も促した。この放送社はブッシュ大統領一家と親密だ。

ガーディアンは、米同時多発テロ以降、米政府がテロ防止という名分で取り入れた愛国法、自由の盾作戦などは、こうした雰囲気が育つ土壌を提供したと分析した。外国人スパイを防ぐために取り入れられた「外国情報監視法」による監視請求回数が、米建国以来の総累積回数を超えた。

▲戦争支持世論もどぎまぎ〓戦争が長期化するにつれて、戦争支持世論も減少するだろうという観測が出ている。ニューヨーク・タイムズ紙は27日、戦争が予想より長期化するものとみられ、ブッシュ政権が世論の悪化という政治的挑戦を受けるかも知れない、と報じた。最近ギャロップ世論調査で回答者の40%が、戦争死傷者の数100人以下までなら、耐えることができると回答した。これまで戦死者は24人。

アメリカン大学の歴史学者、アレン・リトモン氏は「今回の戦争が、米軍被害の大きかったソマリア戦争と似ていて戦争支持層が減る可能性が高い」と予想した。

また、過去の例として今回の現象との共通点の類似を思わせるものに、米政府で起きた大大的な共産主義者の洗い出しと追放旋風がある。それは米ウィスコンシン州出身の共和党上院議員JR・マッカシーが50年2月に、「国務省の中に205人の共産主義者がいる」と主張したことから始まったが、根拠のない煽動政治だったことが今では確認されている。



havefun@donga.com